チョロQ (プレイステーション)
チョロQとは、タムソフトが開発し、タカラ(現在はタカラトミー)が1996年3月22日に発売した初代PlayStation用のレースゲームである。 チョロQを題材にしたゲームの第一弾である。
概要[編集]
チョロQ VER.1.02
ジャンル | レースゲーム |
対象機種 | Playstation(初代) |
開発元 | タムソフト |
販売元 | タカラ(現:タカラトミー) |
シリーズ | チョロQシリーズ |
プレイ人数 | 1~2人 |
品番 | SLPS-00242 SLPS-91015(VER1.02) |
価格 | 6,090円(通常版) 2,940円(VER1.02) いずれも消費税5%込 |
発売日 | 1996年3月22日(通常版) 1996年12月6日(VER1.02) |
本作においては続編のチョロQ2やチョロQ3と違い、チョロQタウンなどの探索要素も無く、レースを勝ち抜き、賞金でパーツを購入し自車をセッティング(強化)。最終的にグランプリを制覇するというシンプルでストイックなものである。チョロQシリーズの基本(ベーシック)モデルといえる。コース数やボディの数は少ないものの、チョロQシリーズの礎を築いたゲームである。後継作品と同様にレース中のBGMは今なお評価が高いものである。
なお、装備するエンジンによってエンジン音が変わるこだわりが実装されている。
1996年末にいくつかのバグ修正やボディなどの追加要素を加え、価格を抑えた「チョロQ VER1.02 PlayStation the Best for Familly」が発売された。
コースとエンディングのBGMはCD-DAで収録されているため、音楽プレイヤーで視聴することもできる。
BGMの曲の構成・楽曲形式は、メニュー曲を除いて、完結型である。
メニュー[編集]
「はじめから」を選択した場合、6個のチョロQのボディの中から好きなものが選べる。車を選び終わると、ボディの名前の入力画面になる。文字入力を終えると、トップメニューが表示され、ここからゲームスタートとなる。
- フリーラン
プレイヤー1台のみでコースを走行するモード。1台の車でいかに速くゴールできるかを目指すモード。
- スプリントレース
ライバルカーと一緒に順位を競い合うモード。入賞は3位以内であり、入賞すれば順位に応じて賞金が貰え、所持金が増える。
- グランプリ
「ワールドグランプリ(春)」と「ワールドグランプリ(冬)」の2つある。
- パーツショップ
チョロQのパーツを買えるショップ。タイヤ・エンジン・シャーシ・ステアリング・ウィング・クラクション・メーターを販売している。
- ボディショップ
ハッチバックは、チョロQ1ごう、チョロQ2ごう、チョロQ4ごう、チョロQ8ごう、チョロQ19ごう。
- ペイント
チョロQのボディカラーを変えることができる店。全16色ある。1回50Gで変更可能。
16色の色名は、
- わずかに黄みの灰色
- 暗い緑
- 暗い灰色
- 暗い赤
- ややオレンジ寄りの黄色
- 群青色
- わずかに黄みの白
- 赤
- 紫
- エメラルドグリーン
- 白
- 緑
- オレンジ
- 赤紫
- 明るい茶色
- セルリアンブルー
- 謎の店
冬のグランプリをクリアすればオープンする。普通のパーツショップよりも更に強く、超強力で超高性能のパーツが売っているが、代わりに値段も高額である。
- 買取り
パーツ・ボディを売却できるショップ。買取価格は販売価格の半額。
- SAVE&EXIT
データを保存するときや、ゲームを終了するときに使う。各メモリーカードに3つのデータを保存することができる。
コース[編集]
- 初級サーキット
- 最も基本的なコースであり、ワンミスが命取りになることも。なお、ピットロードに進入することも可能であり、ピットインこそできないもののフルスロットルで素通りすることができる。リアルでやったらライセンス剝奪ものである。
- 高原ショートコース
- 最初から存在。アルプスを連想させるような山々と青空、そして牧草地を連想させるような風景が見え、木々の緑やログハウスを横目に、田園風景に囲まれたカントリーコースである。途中には湖もあり透明度も高く美しい。シリーズ初のオフロードコースでもある。BGMは、高原ロングコースと並んで「高原ロード」という通称になっている。BGMのフレーズはチョロQ3のコースの一部でもアレンジされているなど、楽曲の人気も高い。
- 高原ロングコース
- 高原ショートコースとコースの一部を共有しているコースである。ショートコースに比べて連続コーナーやシケインの追加など、難易度は着実に上昇している。
- 冬山ショートコース
- 高原ショートコースが積雪したバージョンである。スタッドレスタイヤの貴重な使用機会でもある。当然雪道なので滑りやすく、同じ感覚だとスピンや激突してしまうことも多い。BGMは、冬山ロングコースと並んで「冬山ロード」という通称になっている。冬山ロングコース、冬山ロードのBGMともども続編のチョロQ2の旧コースには収録されていない。BGMはいかにもウィンタースポーツ的なテイストになっており、青空と相まって爽快感は抜群である。
- 冬山ロングコース
- 冬山ショートのロング版である。こちらも積雪路になって滑りやすくなっているため、相対的に難易度が上昇している。
- トンネルショート
- トンネル内を疾走するコースである。トンネルなのに急なカーブや大きな段差があるなど、一般交通の用としてはなかなかトリッキーなトンネルである。
設計会社呼んで来い - 途中でシェッドのようになっている場所があり、そこから見える青空と海はトンネル内の閉鎖的な空間に慣れた目にはとてもまぶしく鮮やかに映ることだろう。BGMは、トンネルロングと並んで「トンネルロード」という通称になっている。
- トンネルロング
- トンネルショートとコースの一部を共有するコースである。ショートのように海を見ることはできないが、海中トンネルが存在する。見通しの悪さはそのままに全長が長くなったため集中力を切らさないことがポイントとなる。
- 森と泉のコース
- 森の中のオフロードコースを走り抜けるコースである。大きな川や障害物、滝を潜り抜けたりと大自然をチョロQが駆け抜ける。コース中に滝を眺められる展望スポット的な場所が隠されており、なぜかそこには剣が刺さっている。続編にも剣は出ているが、共通のお約束のようなものか。コースBGMはゆったりした曲調であり、レース用BGMとは思えないほどである。コースの雰囲気とは相性は抜群であり、リラックス時のBGMにも向く名曲である。
- 上級サーキット
- 観客席も存在する本格的なサーキットコースである。ヘアピンとストレートの間に仕込まれたシケインなど、サーキットらしさが存分にあふれている。明るい曲調で始まるBGMも徐々にシリアスな曲調になっていくため、白熱したレースを盛り上げてくれる。
- ビッグドーム
- ドーム内に作られたオフロードコースである。モンスタートラックのようなコースであるが、この当時はビッグタイヤが実装されておらず、見通しの悪さも相まって非常に走りにくいコースである。なお、最大の敵は処理落ちである。
- アップダウン峠
- 全長が3km弱と長く、唯一の2周コースである。曲がり切れないと落下してしまうコーナーも存在しており、全体的な難易度は高めである。しかし、ドリフトをうまく活用して白煙を上げながらコーナーをクリアすると爽快である。
- 夕暮れの峠道であり、良質なBGMと相まって高難易度ながら人気の高いステージでもある。
- スペシャルサーキット
- 特定条件達成後に解放されるサーキットコースである。茨城県に実在する某コースそのままのデザインであり、リアル系で名を馳せていたグランツーリスモに先駆けてリアルサーキットを収録している。BGMが、オープニングのBGMになっている。
その他[編集]
シリーズ初の作品であるためか若干不親切な面もあり、一方ではよりストイックさを際立たせているものである。一部の仕様は次回作であるチョロQ2で改善されるものの、中にはチョロQ3でもそのまま引き継がれたものもある。特にパーツの値段は後続作品とも遜色のない価格設定となっており、カジノなどの金策ができない本作においてはひたすらグランプリやスプリントを周回するしかない。また、ゲーム開始時に選択できるボディは再入手不可であり、選択しなかったボディも入手手段が存在していないためそのセーブデータにおいて通常プレイでの入手はできなくなる。後続作品をプレイ済みの場合には要注意である。
シリーズ恒例の「せいそうしゃ」について、本作のみ特殊な仕様となっている。スプリントレースにおいて、プレイヤーが最下位である10位スタートの場合は基本的に遅く、ほとんどの場合で最下位となる。しかしプレイヤーが10位以外のスタートの場合、せいそうしゃのセッティングが自車と同じセッティングになるためコースによっては侮れない性能を発揮することもある。この仕様のエッセンスは後続作品でも見ることができ、チョロQ3におけるオーバルサーキットのライバル車の仕様[注 1]、ミステリーハウスでのせいそうしゃの仕様[注 2]、にその一端を見ることができる。
トンネルショート・ロングにおいて、ホームストレートの対向車線を走行しているチョロQは謎の店で購入できる「スポーツカー[注 3]」である。青と黄色のカラーリングから「チョロQ17ごう[注 4]」と間違われることもある。なお、負荷軽減のためかコースから見えない部分のポリゴンが無い特殊モデルとなっていることが解析で明らかになっている。