スカラー

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スカラーとは、大きさのみで表される数量。

概要[編集]

大きさに加えて向きも考慮しなければならないベクトルと対比される。身近にあるスカラーの例としては、質量温度面積体積仕事[1]エネルギー密度データ量電荷電圧といったものが挙げられる。

ベクトルは、例えば速度であれば、「北に10m/s」と表せるが、質量を「北に10kg」などと表すことはなく、単に「10kg」である。これがベクトルとスカラーの違いである。ベクトルも、その大きさのみを考慮するのであればスカラーであるとみなすことができる。例えば、ベクトルである速度の大きさ、すなわち速さはスカラーであり、他にも、加速度の大きさ、力の大きさといったものもスカラーであると言える。

脚注[編集]

  1. 仕事は、力と変位から求められるが、力も変位もベクトルであるため、仕事もベクトルであろうと考えてしまうのも無理はない。しかし、仕事を求める公式を見直してみると、(仕事)=(力)×(変位)である。ベクトル同士を掛けているということはすなわち、内積を求めていることになる。内積を求めるということはすなわち、ベクトルの「大きさ」同士を掛け算することになり、このベクトルの大きさはスカラーであるため、それらの積も当然、スカラーとなるのである。