サイン波リード

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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サイン波リード(sine wave lead)とは、シンセサイザーの一種で、三角関数のSineの形の波の音。正弦波。サインリード。高調波といった余分な倍音を全く含まない、基音のみの最も単純(シンプル)な波形の音で、基本的となる周波数の波形で、暗い音で、最も柔らかく、完全にこもった響きのする音。純音。基音。優しくて甘い感じがする音色。ピュアトーン。オシレーターでこれ以上分解することができない周波数成分の音の波形の最小単位で、減算合成でフィルターで波形を削ったもの。波形はサインカーブをしている。一つの周波数、単音といえば、実はサイン波の音色である。音高が低くなると、音程感(音感)がわかりにくく、同時に音量も聴こえにくくなる。基音のエネルギーがあまり聴こえにくい。遠くから聴こえてくる感じに見せかけた音でもある。
聴覚的にこの音から作られている楽器は、オカリナ、口笛(ホイッスル)、音叉。高音域を目的とする音色に使われるのがほとんど。パッドに使ったり、他の音と重ねたり、時報の音にも用いられている。音叉は極めて純粋な音を出す。フルート系の音色でもある。サイン波は、自然界に存在する楽器の再現に向くのは難しい波形といわれている。楽器の音色には、サイン波である基音と倍音が含まれており、特に低音域では、基音が聴き取りにくくなる。基音周波数が30Hz〜40Hzの範囲は、自然界における実際の楽器では、基音の再現は困難である。
General MIDI(GM)音源(128音色)には無いので、バリエーションのみ存在し、GM128音色では、代わりに80番のオカリナ、79番のホイッスル(口笛)がこの音色に近い。
音色数が8ビット=256個あるGM2音源には、サイン波リードはある。

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