オサガメ

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オサガメ
分類
カメ目
亜目潜頸亜目
上科ウミガメ上科
オサガメ科
亜科オサガメ亜科
オサウミガメ属
オサガメ
名称
学名Dermochelys coriacea
(Vandelli, 1761)
和名オサガメ (筬亀・長亀・革亀)
英名leatherback sea turtle
lute turtle
leathery turtle
保全状況
IUCNレッドリスト危急種
ワシントン条約附属書Ⅰ


オサガメとは、カメ目オサガメ科のウミガメの一種である。オサガメ科の中で唯一現存する。

概要[編集]

甲長は180cm、体重300kg以上になり、現生する世界最大のカメである。

体色は暗褐〜暗青色。

甲羅の背側には7本、腹側には5本のキール(線)があり、中央のキールは尾まで届く。

他のウミガメの甲羅は固いが、オサガメの甲羅はゴムのような感触である。

足は鰭状になっており爪はない。

学名の「dermo」はギリシャ語で皮膚を意味し、「corium」はラテン語で革という意味。

生態[編集]

太平洋インド洋大西洋に生息し、アラスカアフリカ南部の喜望峰でも確認されたことがある。

稀に日本近海に現れる。日本国内で産卵記録があるのは奄美大島のみである。

産卵期以外の時は外洋に住むんでいるが、繁殖期になると沿岸に近づく。

クラゲホヤサルパを食べる。

3~7月ごろに熱帯の海岸で60〜150個の卵を産む。

人間との関係[編集]

肉は脂っこく美味しくないため食用にはならないが、卵は食用になる。マレーシア東部ではオサガメの卵のスープが珍味として食べられていた。

乱獲によって個体数が減っており、卵の採取や営巣地の破壊なども減っている原因である。プラスチックゴミを食べて死に至ることがある。

極稀に水族館で飼育されることもあるが、長期間の飼育は難しく、短期間で死んでしまう。

日本では、よみうりランド宮島水族館などで飼育例がある。