クラゲ
クラゲ(英:Jellyfish / Sea jellies)とは、刺胞動物門に分類される生物の中で浮遊して生活するもののことである。
概要[編集]
ウニや珊瑚やイソギンチャクと同じく棘皮動物ではあるが、じつは二系統ある。「クシクラゲ」は含めることもあったり、なかったりする。」といった事情はこのあたりにあり、「イラ」と「クラゲ」に分類したほうがよいという意見もある。
ほとんどの種が海に生息し、一部の種は汽水域や淡水にも棲息する。
傘は直径1・2㎜ほどのものが多いが、キタユウレイクラゲの傘は最大2.3mになる。
主に動物プランクトンを食べる。
エチゼンクラゲやビゼンクラゲなどは食用になる。
形状[編集]
体全体が透明で、ゼラチン質である。
多くは傘状もしくは鐘状で、下方に口がある。
傘縁から触手が出ている。
傘の中には消化器や生殖腺があり、骨はない。
毒[編集]
クラゲは、全ての種に毒がある。
毒と言っても、ミズクラゲのように刺されてもかゆみを感じる程度のものやキロネックスのように刺されると死亡する可能性があるものなど、毒の強さはそれぞれ。
クラゲに刺されたら、応急処置としてピンセットや手袋、ハンカチで触手を取り除いて、海水で洗い流して、42℃ほどのお湯で20~30分間温めると良い。
クラゲの毒は熱に弱いため、40℃以上のお湯で、温めると痛みが軽減される。
ただ、これは応急処置なので、クラゲに刺されたら皮膚科にいった方が良い。
分類[編集]
- ヒドロ虫綱
- 十文字クラゲ綱
- 箱虫綱
- アンドンクラゲ目 Carybdeida
- フクロクジュクラゲ科 Alatinidae
- イルカンジクラゲ科 Carukiidae
- アンドンクラゲ科 Carybdeidae
- Tamoyidae
- ミツデリッポウクラゲ科 Tripedaliidae
- ネッタイアンドンクラゲ目 Chirodropida
- ネッタイアンドンクラゲ科 Chirodropidae
- Chiropsalmidae
- ヒサシリッポウクラゲ科 Chiropsellidae
- アンドンクラゲ目 Carybdeida
- 鉢虫綱
- Coronamedusae
- 冠クラゲ目 Coronatae
- ヒラタカムリクラゲ科 Atollidae
- ムツアシカムリクラゲ科 Atorellidae
- ユビヌキクラゲ科 Linuchidae
- エフィラクラゲ科 Nausithoidae
- ヒラタカムリクラゲ科 Paraphyllinidae
- クロカムリクラゲ科 Periphyllidae
- 冠クラゲ目 Coronatae
- Discomedusae
- 根口クラゲ目 Rhizostomeae
- Daktyliophorae
- Catostylidae
- ロボネマ科 Lobonematidae
- リクノリーザ科 Lychnorhizidae
- ビゼンクラゲ科 Rhizostomatidae
- スナクラゲ科 Stomolophidae
- タコクラゲ亜目 Kolpophorae
- カサクラゲ科 Cassiopeidae
- イボクラゲ科 Cepheidae
- タコクラゲ科 Mastigiidae
- ムラサキクラゲ科 Thysanostomatidae
- Versurigidae
- Daktyliophorae
- 旗口クラゲ目 Semaeostomeae
- ユウレウクラゲ科 Cyaneidae
- Drymonematidae
- オキクラゲ科 Pelagiidae
- サムクラゲ科 Phacellophoridae
- ミズクラゲ科 Ulmaridae
- 根口クラゲ目 Rhizostomeae
- Coronamedusae
人間との関係[編集]
飼育[編集]
クラゲは、よく水族館で飼育され、家庭でも飼う事も可能である。ただし、普通の水槽ではクラゲを飼うことができず、水流がある専門のクラゲ水槽で飼育する必要がある。餌は主にブライン・シュリンプを与える。
漢字[編集]
クラゲは、漢字では「海月」「水母」「水月」「蚱」「海蜇」「海蜇皮」と表記される。
「水母」の母は「形をなすもの」という意味である。「海月」は日本で生まれた表記で、中国では使用されない。
「水月」や「蚱」はあまり使われない表記である。
「海蜇」は主に中国で使われ、日本では使用されない表記である。中華料理のメニューでは「海蜇皮」と表記されることもある。