ウィキトリアル
ウィキトリアル (wikitorial) は、社説 (editorial) にウィキ (wiki) 方式を導入して、自由に編集できるという触れ込みで始まった、ロサンゼルス・タイムズの企画である。最初のウィキトリアルはイラク戦争に関するものであった[1]。紙媒体上の社説の下部に、ウィキ方式で社説を書き換えませんか?と読者を呼び込んでおり、ロサンゼルス・タイムズ社員は、これを「パブリックベータ」と呼んでおり、失敗するかもしれないし、新しい形のオピニオン・ジャーナリズムになるかもしれないと示唆していた。ウィキペディアを支配する、あのジミー・ウェールズは、初期のウィキトリアルにおいて貢献者として活動していた。
閉鎖[編集]
初日は目立った問題なく運営できた[1]が、2005年6月19日にわいせつ画像の挿入による度々の荒らしを受けて[2]、同日にサービスを終了した[1]。現地時間の午前4時半頃、荒らしが写真をポルノに差し替えたが、自警によって数秒足らずで元の版にrvされた。それから30分後の5時にはアクセスできなくなり、ウィキトリアルは利用できなくなった。サイトに残されたメッセージは以下の通り。
ウィキトリアルはどこでしょう?
残念ながら、一部の読者がサイトに不適切な画像で一杯にしてくれたため、少なくとも一時的に、この機能を削除せねばなりませんでした。
正しい精神で利用してくれた何千人もの人々に感謝と謝罪。
Where is the wikitorial?
Unfortunately, we have had to remove this feature, at least temporarily, because a few readers were flooding the site with inappropriate material.
Thanks and apologies to the thousands of people who logged on in the right spirit.
ウィキトリアルが利用できたのはたったの2日間だけで、その間、700語程度のオリジナルの社説は2700語まで加筆された。数人の自警ウィキペディアンは、ウィキトリアルの組織化の提案を申し出ていた。
第2次ウィキトリアル[編集]
サウスダコタ州のアーガスリーダーは、「あなたが書き直す社説」(You Re-Write-It Editorials) という新しいオンライン機能を開始した。これは、ウィキトリアルの様式に沿いつつも、ロサンゼルス・タイムズの悲劇を避けるために、新しい社説が公開される前にモデレータによって改変内容を確認するという点で、ロサンゼルス・タイムズのと大きく異なっている。
出典[編集]
- ↑ a b c “社説書き換え企画、3日で中断 滑り出しは良好、いたずら続出 LAタイムズ紙”. 朝日新聞 朝刊 (朝日新聞社). (2005年6月23日)
- ↑ Glaister, Dan. "LA Times 'wikitorial' gives editors red faces." The Gurdian.(2005年6月22日). 2009年12月4日閲覧.