アクアマリンふくしま

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アクアマリンふくしまとは、福島県いわき市に所在している水族館である。アクアマリンふくしまとは愛称であり、正式名称はふくしま海洋科学館である。

概要[編集]

いわき市小名浜の臨港地区に所在しており、周辺のいわき・ら・ら・ミュウ小名浜美食ホテルなどの観光施設群(アクアマリンパーク)を形成している。観光施設としての水族館だけではなく体験学習の場としても利用されており、子供を対象とした各種プログラムや体験設備が整備されているほか、博物館学芸員実習やインターンシップの受け入れも行っている[1]

ほか、親潮黒潮が交わる潮目を再現した大水槽が有名であるほか、世界でも珍しいサンマの常設展示を行っている(世界初)。また、生きたバショウカジキの展示も行っており、2022年に展示した個体は飼育日数の世界記録を更新している(84日)。 なお、いわき市の魚として有名なメヒカリ(マルアオメエソ)の展示もされている。

シーラカンス[編集]

アクアマリンふくしま内ではシーラカンスの研究プロジェクトである「グリーンアイプロジェクト」というものがあり、国内外の研究者と提携してシーラカンスの生態解明のための研究を行っている。

2006年には遠隔操作型の無人潜水機を利用し、インドネシアスラウェシ島沖で世界で2例目となる生きたインドネシアシーラカンス(ラティメリア・メナドエンシス)の撮影に成功している。また、2009年には現地の研究所との合同調査により世界で初めてシーラカンスの稚魚の撮影に成功している。

2017年に世界で初めてインドネシアシーラカンスの標本を展示した。2023年現在、アフリカシーラカンスとインドネシアシーラカンスを展示しているのは本館のみである。

東日本大震災[編集]

2011年3月に発生した東日本大震災においては地震による直接的な損壊は少なかったものの、沿岸に立地しているため津波の被害を多く受けることになってしまった。施設を襲った津波の高さは4mを超える高さであったとされ、施設の1階部分が水没。また、ライフラインの断絶によりろ過装置などの動力源を喪失する。そのため被災後一週間以内に海獣や鳥類を受け入れ可能な水族館や動物園などへ緊急移送を実施。搬送しきれなかった20万匹の魚類については自家発電装置の燃料が無くなり、酸素の供給や水温の維持ができない状態になったことで全滅してしまう。震災直後のいわき市は交通網もマヒしており、燃料なども限られた範囲内で融通するしかない状態であったことも災いした。

同年7月15日には営業を再開。被災前ほどの海洋生物はないものの、避難させていた海洋生物や寄贈されたものなど300種を取り揃えた再オープンとなる。再開にあたってはがれきを利用したステージが作られ、記念式典も執り行われた。

関連項目[編集]

参考[編集]