やくざ

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やくざとは、「役立たず」の意であり、「正業に就かない者」をいう。
必ずしも反社(反社会的勢力。暴力団など)ではない。

概要[編集]

「堅気の衆の上がりをカスって生きている」という負い目があるため、自衛隊員やソフトウェア開発者などは、「やくざ」を自虐的に自称することもある。「シマ」(縄張り。テリトリー)や「ショバ(場所)」との地域密着型の組織(NGO団体)である。近隣の組とは特にモメることはなく、祭礼における屋台などで談合するなどの調整はあるが、あとは御祝儀・不祝儀か親睦会ていどの付合いが中心で、いわゆる広域暴力団とは対立関係にある。
強面の航空自衛隊の幹部などは、飲み屋で「御職業は?」と尋ねられると、「やくざの幹部」と応えることも多い(下級の警察官は「公務員」と答えることも多い)。「桜の代紋背負(しょ)って、シマ(領空)にチョッカイを出してくる連中を鉄砲持って追っ払ってるんだから、やくざとどこが違うんだ?」と言われればその通りである。ただし、自衛隊員は国から俸給が出ている(警察官や消防官は地方公務員なので、給料を払っているのは地方公共団体ではあるが、けっきょく税金ではある)が、プログラマは搾取の対象となりやすい。
その結果、「やくざ組織」というのは「障礙者の受け皿」あるいは「セーフティネット」でもあったが、公共の施設は補助金で運営されているため、「やくざ未満」と蔑まれていたりもする。「たこ焼き」「焼鳥」「お好み焼き」「ラーメン」など、人間にしかできない稼業はいろいろあるのだが、人材活用に不熱心な社会的な風潮があるため、活性化は行なわれていない。そもそも屋台営業が警察によって取り締まられて絶滅しかかっているので、ますます仕事が得られない。「労働は義務であり権利である」と日本国憲法には記されているのだが、その意味では警察が憲法違反をしているとも謂える。
そのため、「日本経済は生産性が低い」といった主張もあるが、日本国民がそれぞら自給自足して物々交換を行なったとすると、GNPは 0 になるはずである。ただし、そういう計算もできない政治家に投票した馬鹿がいるという意味では、自業自得とはいえる。

仁義[編集]

おおむね、

  • 堅気の衆に御迷惑をかけない
  • 薬物の販売をしない
  • 喧嘩はステゴロ。刃物(「ひかりもの」「つめたいもの」)や銃砲は持たない

がある。これらの「仁義」が廃れたゆえに、「廣島戦争」が起き、『仁義なき戦い』として映画化などもされた。以降、いわゆる「暴対法」が制定され広域指定暴力団などの指定が行われた。これにより行き場(受け皿)を失った発達障害者半グレに流れたため、現在に至る。

分類[編集]

「神農系」「稼業系」「博徒系」と、大きく三種に分類されるとされている。このうち博徒系は中央競馬会やパチンコ屋など、公営化が進んで絶滅している(うちも祖父の代にとばく容疑で警察に踏みこまれたことがあるという)。稼業系も取締りがきつくなり、刃物研ぎなどもあまり見られなくなった。神農系も、近年では宗教関係の取締りがきつくなり、暦やお札などの訪問販売なども取り締まられることがある。その割にエホバの証人が駅前で「ものみの塔」とかを配って勧誘をしていたりするのが腹立たしいが、「ちゃんと警察署から許可を貰っている」そうである。
それもあって、簡単に屋台を出せる時代ではなくなってしまい、発達障害者や刑務所の出所者には居場所がなくなった。元・暴力団の組長が足抜けしようとしてラーメン屋の店長をしていたら弾かれたという事件があった。「反社会的組織を抜けた構成員の受け皿になるような組織があると、反社会的組織が維持できなくなる」という危機感があるらしい。山口組(「やくざ」とは認めがたいが)は構成員一万人以上、準構成員一万人以上という世界最大の反社会的組織だが、「末端からのみかじめ料」で食っているので「のれん料」と考えると『山口組』という暖簾は降ろせない。とはいえ末端では反社は「人材の使い捨て」が横行しているので、「組織が回らない」という感覚があるのかもしれない。このあたりはブラック企業も変わりはない。
これ以外に、「渡世人」がかつては存在した。一般的な「やくざ」のイメージはこれである。「世を渡り歩く」ので紹介状を持っていて、手拭も(未使用のものを含めて)二本以上持っている。そんでもって玄関先で自己紹介をするのが作法であり、これを「仁義を切る」という。「お控えなすって」「早速のお控えありがとうございます」「手前、生国と発しましては」と続いて十五分くらいかかるので、いまどきはする人はおらず、携帯メールと顔認証くらいで済ませることが多い。かつては敷布団だけ借りて勝手口の近く(台所)で長ドス抱えて柏餅状態で寝たという話だが、昨今は客間で寝かせてもらったりとかお客様扱い(昔から「客人」ではあるのだが)されると居心地が悪いため、昨今は出入りの心配がないのですることもなく、「便所掃除でも廊下の雑巾がけでも風呂掃除でもお申しつけください」と頭を下げるのが真っ当な「やくざ」である。「やくざなんて世間様の底の底だと思っていたら、まだ下がいたか(嗤)」と云われているのが組織暴力団とか広域暴力団である。

生活[編集]

まずは「下住」から入る。起床・就寝時刻の厳守から始まり、清掃(便所掃除も含む)も仕込まれる。挨拶も含まれ、「おはようございます」「いってらっしゃいませ」「こんにちは」「おかえりなさいませ」「おやすみなさいませ」は必須である。このあたりは堂と変わらない。
これが身につくとご近所様への挨拶回りを経て町内会のお手伝いなどのデビューになる。もちろん道の真ん中を歩いたりすると兄貴分に殴られる。
こうした「やくざ」としての生活感覚が身についてきてからが「やくざ」修行である。
わりに警察や自衛隊とは仲は悪くない。「代紋背負ってシマを護っている」ところは一緒だからだ。消防活動にも熱心で、地元の消防隊員だったりもする。そのまま地方公務員として就職する者もいる。
ただし、地方公務員には「やくざ未満」の「アホバカ公務員」もいたりするので警戒されたい。

脚注[編集]

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 宮口 幸治『ケーキの切れない非行少年たち』(新潮新書。2019)

外部サイト[編集]

その他[編集]