JR根室本線2429D列車

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JR根室本線2429D列車は、2015年(平成27年)時点でJR北海道が運行していた日本最長距離鈍行列車のこと。

概要[編集]

この列車は根室本線滝川を9時36分に出発し、途中の46駅すべてに停車して釧路に18時03分に到着する。走行距離は308.4km、所要時間は8時間27分で、これは当時の日本の普通列車では最も長かった。

代走以外ではキハ40形が使用された。

なお、ほとんどが区間利用だが、全線を通しで乗り過ごす者も少なからず存在し、その際は完全乗車証明書を釧路駅で発行してもらうことがかつては可能であった。

その後、2016年に時刻を一部変更したうえで、列車番号を2427Dに変更して運行が継続される。しかし、同年の改正にてJR山陽本線369M列車(2017年3月廃止)が設定されたことから最長鈍行から陥落。

さらに2016年8月の豪雨で最終的に東鹿越 - 上落合信号場間が不通となった。
追い打ちをかけるように、この不通区間の東鹿越 - 上落合信号場間を含めた富良野 - 新得間は、2016年初頭の段階で「当社単独では維持するのが困難な線区」の一つに指定されていて、年間で10億円の赤字に加え、設備更新の費用として20年間で22億円が必要との試算がなされ、継続的に運行を続けていくにあたっては何らかの対策が必要とされた。そこに8月の大雨による被害で復旧費用にも多額の費用が掛かることが判明。沿線自治体は当初は復旧の姿勢を見せたものの、国による支援が見込めなくなってしまったことや、毎年10億円の赤字を負担しなければないことが重荷となることが確実になった。

2021年現在では、2427Dは新得 - 釧路間での運用となっており、滝川からは東鹿越行きの2475D普通列車に富良野まで乗車し、富良野から代行バスに乗り換えて新得まで出れば乗車が可能だったが、不通区間が復旧することなく、富良野 - 上落合信号場間が廃線となることで、2024年3月をもって当列車は廃止されることになった。結果、長距離列車の名を返上することになってしまった。

2021年現在の最長距離鈍行列車[編集]

JR上野東京ライン1644E列車ほか[編集]

  • 熱海 - 黒磯間直通
  • 走行距離 - 268.1km

都心部を通る長距離鈍行の1つで、2021年現在は日本一の座に君臨する。しかし、2022年3月のダイヤ改正で宇都宮 - 黒磯間のグリーン車廃止が決定したため、この運用も宇都宮(走行距離:214.1km)までに縮減されることになった。

JR宗谷本線321D列車[編集]

  • 旭川6時03分発、稚内12時08分着
  • 走行距離 - 259.4km

2022年以降、最長鈍行となると推定される例。名寄で4323D、幌延で4325Dに列車番号を変更されるが、事実上乗り換えなしで乗り通すことが可能。

キハ40とキハ54の併結2両で運行されるが、名寄以北はキハ54の単独運用となる。

関連項目[編集]