30メートル望遠鏡
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30メートル望遠鏡(30メートルぼうえんきょう)とは、ハワイのマウナケア山頂に建設中の天体望遠鏡。口径30mは可視光線で観測する天体望遠鏡としては世界最大級となる見込み。赤外線も観測する。
計画[編集]
2007年に計画が始まり、2014年に建設が始まった。しかし、住民らの反対運動が活発になり、すぐに建設は中止。地元裁判所に建設許可の取り消しを求める訴訟が起こされる事態に発展した。その後、プロジェクトチームは30メートル望遠鏡の完成後は、一切マウナケア山頂に新たな天体望遠鏡を建設しないなどの条件を受け入れた。そして、2018年、ハワイ州最高裁判所は建設差し止めを認めない判決を下した。2019年春に建設再開予定。当初は2021年の完成を見込んでいたが、2027年以降にずれ込んだ。
構造[編集]
492枚の鏡をつなぎ合わせて作られ、ドームに格納される。すばる望遠鏡より、口径の割に小さなドームとなる。
目的[編集]
太陽系外惑星や、初期銀河など、さまざまな宇宙の謎を解き明かすことを期待している。
性能[編集]
口径30m(30000mm)では、集光力が肉眼の1800万倍になる。これにより、24.233等級の限界等級を確保できる。さらに、補償光学装置や画像加工技術を駆使すると、32等星まで見える。これは、月面に置いたゲンジボタルが新月のときに見える計算になる。また、分解能は3.87ミリ秒角になり、視力に換算すると約15500になる。有効最低倍率でさえ4286倍にもなり、有効最高倍率は6万倍にもなる。