鶏唐揚
鶏唐揚(とりからあげ)とは、料理のひとつ。前野良沢の出身地である九州・中津の名物料理あるいはソウルフードとして知られ、WikiPedia には「中津からあげ」という独自項目が立てられている。同様のものに、アメリカ南部から中東部(ケンタッキーが著名)にかけて広まったフライドチキンがある。
概要[編集]
「鶏」+「唐」+「揚」であるが、けっこう話の種は尽きない。
原則的には鶏肉のから揚げであるが、食用蛙(田鶏)を用いたものもあり、駝鳥や鰐を用いたものもオーストラリアなどでは食べられる。肉も参照のこと。
「唐」とつくが中華料理というわけでもない。唐辛子や唐茄子だって新大陸原産である。揚げ物ではあるが、近年では「揚げない揚げ物」もあるらしい。
から揚げの一種であるが、衣についてはこれまた議論があって、「鶏唐揚は肉に下味をつけるが、フライドチキンは衣にスパイスを利かせる」という違いがあるとする説がある。竜田揚や天麩羅との違いはどこにあるかも不明だし、フリッターや磯部揚との境界も曖昧ではある。
無難な定義としては、「一口大に切った鶏肉に衣をつけて油で揚げたもの」である。「フライドチキンは肉にスパイスなどで下味をつけることが多い」と考えていたが、むしろ逆とされることもある。鶏唐揚はまず水分を吸わせることを目的とすることが多い。卵白や全卵と混ぜ、醤油か塩くらいで軽く下味をつける。ここで出汁を加えてもよい。ケンタッキー・フライドチキンは前もって圧力釜で加熱して中まで火を通すが、鶏唐揚は下味をつけるときに一緒に片栗粉・小麦粉・米粉などを入れて十五分以上寝かせ(「冷蔵庫で一晩」という人もいる)、低温でじっくり揚げてから油から取り出し、しばらく放置して芯まで熱が通ったころを見計らって、それから改めて高温で揚げて衣をカリッとさせて仕上げるという「二度揚げ」という手法も用いられる。
衣に使われる粉は小麦粉(薄力粉)の場合が多いが、薄力粉といえどグルテンを含むため、アレルギーに配慮していわゆる「片栗粉」を使って竜田揚げ風に仕上げることもある。
漬けこみの際に全卵あるいは卵白を使うこともあるため、こちらもアレルギーに配慮するなら除去したほうがよい。ただし、漬けこみの際には数分おきにかき交ぜないと、粘稠度が低いために衣の乗りが悪い。小麦粉と玉子を使っても衣が下に溜まりやすいのは一緒なので、揚げる直前には一度かき交ぜるとよい。なお、味付けとして衣にカレー粉や五香粉などを混ぜることもあり、このあたりは臺灣料理の排骨と共通する。
青菜(サラダ菜が多いが、キャベツの繊切りやサニーレタス、エンダイブなども用いられる。クレソンを添えることもある)の上に載せてレモンを添えて供されることが多い(レモン汁をかけるときは皮を下にして絞る)。ラーメンやカレーライスのトッピングとして供されることも多い。このあたりも排骨に近い。チキン南蛮というアレンジもある。
レシピ[編集]
ネット検索すると容易にわかるが、少なくとも数十種のレシピがある。よって現時点では具体的なレシピは省く。