霊仙寺跡（りょうせんじあと）とは、佐賀県神埼郡吉野ケ里町松隈字坂本に存在する寺院跡である。
奈良時代の和銅2年（709年）、元明天皇の勅願により湛誉が創建し、多くの僧房や伽藍が立ち並んで九州でも屈指の霊場として栄えた。しかし、たびたび兵火にあって荒廃し、江戸時代になって鍋島直茂の手厚い保護を受けて再興がなされたものの、明治維新により廃滅した。
栄西が南宋から茶種を持ち帰り、日本で最初に茶を栽培した場所がこの霊仙寺石上坊の前園といわれ、石上茶園と称したと伝わっている。