長野電鉄8500系電車

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長野電鉄8500系電車(ながのでんてつ8500けいでんしゃ)は、長野電鉄にて使用される旧・東急8500系電車のこと。

登場の経緯[編集]

長野電鉄では普通列車の冷房化を順次進めていたが、一部車両は冷房化の対象外となり、代わりに同時期に廃車されていた東急8500系を購入して冷房化を推進した。

本系列の導入で2000系3500系の非冷房車のそれぞれ一部が淘汰された。

車両概説[編集]

譲渡されたのは20両で、うち先頭車は10両、部品取り用中間車は2両とされ、3連6本を組むにあたって2両を先頭車化改造している。その他、伊豆急行8000系電車と同様のドアチャイムや、白色LEDによる車内案内表示器、乗降扉敷居部のヒーター、3/4ドアカット装置も設置された。回生ブレーキは、界磁チョッパ制御車両としては珍しく使用停止にならず、失効速度を25km/hに引き上げて対処している。抑速ブレーキ搭載は見送られたため信州中野以北への入線はできない。

なお、当初は2011年までに3連9本を導入予定だったが、ジャカルタ送りの編成やリーマンショックの影響によって東急側での置き換えが一時停止したことにより、3連6本を譲渡したところで導入終了となった。不足する3本の代替はのちに登場する3000系の増備で賄われた。

今後[編集]

長野電鉄では3000系レベルの省エネルギー車両を、2028年までに保有する45両のうち73%程度に引き上げたいという意向を示したが、置き換え状況から本系列がすべて代替対象になるものと計算できる。後の信濃毎日新聞の取材で後継車は18m級・車齢20年程度の中古車が望ましいと担当者が語ったが、2020年から導入されている3000系は種車となる03系が必要数分手配できないため、別の車両による置き換えがなされるものと思われる。一部のファンの間では、東急池多摩線1000系1500番台か新7000系あたりでの代替が妥当ではないかという意見が出ている。というか、18mが欲しいというのは乗客数の減少というより、本系列のように4ドア車の改造で苦労したとしか思えない[注 1]

近い世代の車両[編集]

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  1. もっとも、1000系1500番台自体は豊橋鉄道渥美線や伊豆箱根鉄道大雄山線をはじめとした他鉄道会社との争奪戦になる可能性も否定できず、7000系も東急線内での今後の使用を継続する可能性が高いため、競争で負けたら諦め、改造に苦労してでも9020系営団05系などといった20m車を貰う方向に流れた方がましなのかもしれないという意見もある。反面、18m車が標準的な名鉄の車両導入の意見は殆ど出てこないが車体幅が東急車などよりやや狭いため蹴っている可能性もある。

関連項目[編集]