長弓

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長弓(ながゆみ、ちょうきゅう)とは、通常の弓と比較して比較的長いのことである。

主に、百年戦争イギリス軍が使用した長めの弓のことを指す。

特徴[編集]

短弓の場合、威力を高めるには弾力の強い素材で弓を作らなければならないが、弓の全長を長くすると素材が劣っていても高威力の弓を作ることができる。引き代を長くすることも出来、引き代が長くなればを加速する距離(時間)が長くなる。それによって威力を高めることができる。尚、日本の和弓は長大な引き代を有するが、イギリスの長弓の引き代は短弓と大差がない。

連射性は短弓にやや劣るが、クロスボウに比べれば遥かに優れている。

騎兵が使うのは物理的に困難で、主に歩兵が使う武器である。

百年戦争でイギリスが使った長弓が最も有名であるが、日本和弓はイギリスの長弓よりも更に全長が長い。日本では比較的、馬上でも長弓を使う傾向があった。

イギリスの長弓は100ポンドを超えるような強力なものがあったという。

短弓との比較[編集]

短弓を好んで使ったのはモンゴルの騎馬兵である。短弓は馬上でも使い易い反面、引き代が短く、モンゴルは引くのに強い腕力が必要な非常に強い弓を使用していた。

元寇モンゴルの短弓の威力を目の当たりにしながら、日本が長弓を使い続けた本当の理由は、日本人が腕力に劣っていたからのようである。

クロスボウとの比較[編集]

百年戦争の際、フランスはクロスボウを使い、イギリスは長弓を使った。両者は性質が大きく異なり、長弓は連射性でクロスボウを上回り、命中精度で劣った。

戦略的観点からイギリスが長弓を選んだというよりも、イギリスにはクロスボウを大量生産する技術がなかったというのが真相なのではないだろうか?