金華山 (岐阜県)
金華山(きんかざん)は、岐阜市のほぼ中央部にそびえる単独峰。金華山という名称より「織田信長の居城があったところ」「岐阜城が建っている山」として認識されている[1]。
概要[編集]
金華山は岐阜市のほぼ中央、かつての美濃国においてもほぼ中央に位置する山である。 このため、岐阜市街はもとより西は西濃地域、東は尾張地域、北は飛騨地域までを一望出来る景勝地であり、戦国時代においては戦略上の要と言って良い。 織田信長が美濃を制するために小牧や清洲や墨俣に兵を動かしても、金華山からは容易にその軍事行動を把握出来る。近隣に、特に木曽川・長良川下流に金華山より高い山が無いため軍事行動を遮蔽するものがほとんど無いことが理由である。
現在は金華山麓の岐阜公園は岐阜県内有数のポケスポットである。
地質[編集]
古生層チャートから成る[2]。木曽川と長良川に挟まれた場所で硬いチャートで形成されていたため、浸食されずに残ったと思われる。
地理[編集]
濃尾平野の北部に四方を平野と河川に囲まれた単独峰である。標高の割に見晴らしは良い[2]。戦国時代はその見晴らしの良さが非常に有利に働いたと思われる。北は長良川を臨んだ断崖絶壁となり、南は木曽川が外堀のように金華山をめぐって流れている。この山は中山道を押さえる要害の地であり、古くから城が築かれた。現在では山頂に復元された岐阜城天守閣がある。金華山の西麓一帯は岐阜公園となっている。
名称について[編集]
山名の由来については諸説あるが、確定的な説は無い[2]。稲葉山(いなばやま)ともいわれる。
登山[編集]
ロープウェイで山頂まで行くことが可能。
登山口までのアクセス[編集]
JR及び名鉄の岐阜駅からバスにて20分。岐阜駅の北東およそ3キロの地点に位置する。
登山ルート[編集]
元山城があったので、登山道は整備されているが全ての登山道がなだらかなわけでは無い。 主なルートは岐阜公園から登る『めい想の小径(水手道)』・『馬ノ背登山道』・『百曲り登山道』、金華山ドライブウェイ西入口から登る『七曲がり登山道(大手道)』が有名である。馬ノ背登山道は大変急峻な場所[2]があるので「老人・幼児は登れません」との立て札もある。
脚注[編集]
- ↑ 岐阜県もしくは愛知県から来た観光客の会話(2016年11月3日)より『「岐阜城って誰が建てやしたの?」「何いっとりゃーすの?信長さんにきまっとるがね。」「だって、信長さんは清洲城でしょーう。」「ほういえば、ほうやわなね...」「で、どーして金華山ってこの山のことを呼びゃーすの?ふつう、岐阜城があるなら岐阜城山か岐阜山でしょう...」「ほうだわね...まあ、そんな事言っとりゃーせんとお茶でも飲んだらええがね。ここに金華山と書いたるし、信長さんが建てたとも書いたるし、ほれででええがね。」』
- ↑ a b c d 『角川地名大辞典 岐阜県』21、竹内理三、角川書店、1980年9月20日、1st、299頁。