都営バス梅70系統

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梅70系統(うめ70けいとう)とは、青梅車庫前~花小金井駅北口を結ぶ都営バス青梅支所のバス路線で、都バスはもとより、東京都内のバスでも最長の路線である。

概要[編集]

先述の通り、30km近くにも亘る都内最長路線であるが、その路線を通して乗る客は多くはないが、小平地区では昭和病院へ通院する乗客、東大和市駅から青梅側では沿線住民が最寄りの鉄道駅へ向かうために利用するなど、短距離利用がいくつも繋がった結果、このような長距離路線となった。

東大和市駅から青梅方面は並行する鉄道が存在しないため、東大和市駅での折返し運用を増やしている傾向にある。このため、沿線住民にとって大切な路線となっている。

後述のように、2015年3月まで、花小金井駅北口から先の柳沢駅から、1984年3月まで阿佐ヶ谷駅から運行されていて、都営バスの超長距離路線だった。

系統[編集]

  1. (最長路線)青梅車庫前 - 青梅駅前 - 東青梅駅北口 - 箱根ヶ崎駅 - 武蔵村山市役所前 - 大和操車所前 - 東大和市駅前 - 新小平駅前 - 昭和病院前 - 小平合同庁舎前 - 花小金井駅北口(日祭日運休)
  2. 青梅車庫前 - 青梅駅前 - 東青梅駅北口 - 箱根ヶ崎 - 武蔵村山市役所前 - 大和操車所前 - 東大和市駅前
  3. 青梅車庫前 - 青梅駅前 - 東青梅駅北口 - 箱根ヶ崎 - 武蔵村山市役所前 - 大和操車所前 - 東大和市駅前 - 新小平駅前 - 昭和病院前 - 小平合同庁舎前 - 花小金井駅北口
  4. 大和操車所前 - 東大和市駅前 - 新小平駅前 - 昭和病院前 - 小平合同庁舎前 - 花小金井駅北口
  5. 大和操車所前 → 武蔵村山市役所前 → 箱根ヶ崎 → 東青梅駅北口 → 青梅駅前 → 青梅車庫(朝1便のみ)
  6. 青梅車庫前 - 青梅駅前 - 東青梅駅北口 - 箱根ヶ崎 - 武蔵村山市役所前 - 大和操車所前 - 東大和市駅前 - 新小平駅前 - 小平駅
  7. 大和操車所前 - 東大和市駅前 - 新小平駅前 - 小平駅前

歴史[編集]

荻窪・阿佐ヶ谷始発時代[編集]

都営バス青梅支所梅70系統(以下、梅70と表記)は1949年8月に多摩地域の振興を目的として、荻窪~青梅(現・青梅車庫)間が開通した。路線で言えばひたすら車庫近辺を除き青梅街道筋を忠実になぞる路線であり、鉄道の不便であった武蔵村山などでは重要な交通機関だった。開業と同時に青梅支所も開設され、梅70の運行にあたった。

 開設当初は荻窪駅止まりだった路線も、1960年には杉並区役所を経由して阿佐ヶ谷駅まで延長された。開通当初は停留所間隔もおおむね1km~1.5kmはあり、また民営バスとの兼ね合いで荻窪駅を出ると関町二丁目まで4km強無停車というのもあったりしたが、沿線の宅地化とともに停留所増設も盛んに行われ、昭和30年代はじめには1,200人程度だった乗車人員も昭和40年代には3,500人程度まで伸びてきた。しかし収支は当時からかなり悪く、昭和50年代も収支係数は200弱で安定? していた(1984年度は運賃改定の都合で都バス全体の収支が悪化したため257という記録を打ち立てた)。

 しかし収支が悪いからといっても沿線自治体のためにこの系統は必要であるとのことで、立73系統と時を同じくして、1984年度より沿線自治体の赤字額の公共負担を行って存続を図ることになった。このときに梅70関係でこの負担に関する締結が行われた市町は青梅市瑞穂町武蔵村山市東大和市小平市田無市の6市町だった。そう、梅70の沿線であっても保谷市や東京23区は入っていなかったのである。結局、田無市と保谷市の境である田無本町二丁目(後の田無町二丁目)まで路線を残すこととし1983年度、すなわち1984年3月31日の運行をもって、そこから阿佐ヶ谷駅までは廃止され、23区及び保谷市から撤退することになった。関東バスの並行路線も多数走っており、必要度が低いと判断された結果だろう。

田無折り返し時代~現在[編集]

1984年のダイヤ改正を以って、当時の保谷市から一旦撤退したが、田無町二丁目停留所は青梅街道上にあり、付近に折り返しの設備が無いため、到着後当停留所 - 東伏見操車所間を回送し、東伏見操車所で折り返ししていた。

1992年に終点を田無本町二丁目から西武柳沢駅(停留所名は柳沢駅前)へ変更し、東伏見操車所への回送運転がなくなり、また保谷市での運転が復活した。

しかし、2015年3月31日に小平合同庁舎前 - 柳沢駅間を短縮し、小平合同庁舎前から花小金井駅に乗り入れ、西東京市(旧田無市含め)から完全撤退し、現在に至る。

なお廃止となった小平合同庁舎前 - 柳沢間(さらに古くは小平合同庁舎 - 関町二丁目間)には、従前より重複した経路を走る西武バスの吉64系統が設定されており、重複する区間内では都営バスと西武バスの共通定期券の取り扱いも存在したが、2015年の区間短縮とともに、この取り扱いも終了している。

沿革[編集]

  • 1949年8月:荻窪~青梅間開通。
  • 1960年:荻窪~阿佐ヶ谷駅間延伸。
  • 1984年3月31日:阿佐ヶ谷駅~田無本町二丁目間廃止。
  • 1992年:田無本町二丁目~柳沢駅前間延伸。
  • 2015年3月31日:小平合同庁舎前 - 柳沢駅前廃止。終点を花小金井駅北口に変更。

停留所[編集]

太字は折り返し可能な停留所、斜体は2015年廃止区間(小平合同庁舎前~柳沢駅前)

柳沢駅 - 柳沢 - ガード下 - 田無町二丁目 - 田無町三丁目 - 田無駅入口 - 田無警察署前 - 上宿 - 橋場 - 芝久保四丁目 - 北芝久保 - 科学館南入口 - 芝久保 - 花小金井二丁目 - 花小金井駅北口 - 小平合同庁舎前 - 花小金井六丁目 - 昭和病院前 - 天神町二丁目 - 天神町 - 熊野宮前 - 小平駅入口 - なかまちテラス - 小平消防署前 - 青梅街道駅前 - 新小平駅前 - 小川町二丁目 - 小平第一小学校前 - 小川町一丁目 - 中宿(小平市) - 小川寺前 - 小川三差路 - 小川一番 - 小川町一丁目アパート前 - 東大和市駅 - 南街通り - 南街入口 - 東大和病院前 - 中央二丁目 - 東大和市役所入口 - 庚申塚 - 大和操車所前 - 奈良橋 - 八幡神社前 - 蔵敷 - 芋窪 - 貯水池下 - 大橋 - 中藤 - 三橋 - 神明二丁目 - 原山 - 萩の尾薬師堂前 - 武蔵村山市役所前 - 横田 - 長円寺前 - 峰 - 三ツ木 - 三ツ木薬師前 - 新道 - 岸 - 殿ヶ谷 - 石畑 - 瑞穂第一小学校前 - 瑞穂町役場入口 - 箱根ヶ崎 - 箱根ヶ崎駅前 - 箱根ヶ崎三丁目 - 松原 - 東長岡 - 長岡 - 西長岡 - 中原 - 畜産試験場前 - 平松 - 新町小学校入口 - 霞町新町 - 新町天神社前 - 鈴法寺跡 - 青梅警察署前 - 河辺駅入口 - 青梅消防署前 - 西多摩保健所前 - 東青梅五丁目 - 東青梅三丁目 - 東青梅駅北口 - 青梅総合高校入口 - 西分 - 西分二丁目 - 住吉神社前 - 青梅駅前 - 仲町 - 上町 - 青梅車庫前

1984年の廃止区間

阿佐ヶ谷駅 - 阿佐谷南一丁目 - 杉並区役所 - 杉並都税事務所 - 阿佐谷南三丁目 - 天沼 - 荻窪公団アパート(阿佐ヶ谷方面のみ) - 荻窪駅 - 上荻一丁目(青梅方面のみ) - 四面道 - 荻窪警察署 - 桃井四丁目 - 菩福寺 - 水道端 - 関二丁目 - 関郵便局 - 関四丁目 - 北裏 - 東伏見坂上 - 東伏見 - 柳沢駅通り - 田無本町二丁目

外部リンク[編集]

梅70の短縮(昭和59年3月) - 都バスニュース