軌道
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軌道(きどう)にはいくつかの意味がある。鉄道の構造物、運動の経路、軌道法による軌道である。
軌道の様々な意味[編集]
- ①天体や物体が運動する道筋をいう[1]。
- 使用例:月の軌道とは、月が天体運動する経路である。「電子軌道」(electron orbital)とは、電子が運動する経路をいう。円運動における「円軌道」とは運動する経路の円を意味する。
- ②レール、レール締結装置、まくらぎ、道床など道床から上の構造物の総称をいう[1][2][3]。鉄道の最も基本的な構成要素の一つである。レールは軌道と誤解されているが、レールは「軌条」である。
- 使用例:弾性枕木直結軌道、着脱式弾性まくらぎ直結軌道
- ③一般交通の用に供するために道路に敷設されているもの[4]。鉄道と似ているが、鉄道は道路に敷設できない。軌道法による軌道は道路に敷設された路面電車を運行するためのシステムである。輸送人員の増加や速度の向上のため、専用の線路敷を持ち、軌道の枠を出る場合がある。
- 使用例:長崎電気軌道株式会社、岡山電気軌道株式会社
- ④ものごとが推移していくスタイル[1]。経路が物理的にみえるわけではない。
- 使用例:「生活を軌道修正する」「学校生活が軌道に乗る」「無軌道な生活」
軌道の語源[編集]
用語「軌道」は明治時代に"orbit"の訳語として造語された。1972年(明治5年)の『和英語林集成』[5]に「KIDO キダウ、軌道、The orbit of a heavenly body,pathway」と掲載されている。これを訳すと「天体の軌道、経路」である。つまり①が本来の意味であったことが分かる。"orbit"はラテン語の「orbita」((惑星の)円軌道)に由来する。
軌道事業者[編集]
長崎、広島、岡山、富山などに路面電車があり、軌道事業または、軌道事業と鉄道事業を経営する。富山地方鉄道や広島電鉄は軌道事業と鉄道事業を行う。
長崎電気軌道株式会社は長崎市内で路面電車を運行する軌道事業者である。
なお、路面電車でなくても、補助金等の関係から、千葉都市モノレール、大阪モノレール、沖縄都市モノレールなど、軌道法準拠の路線を持つ会社は軌道事業者に分類される。