蘭奢待
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蘭奢待または、蘭麝待(らんじゃたい)は、東大寺正倉院に収蔵されている、日本に現存する最古の香木。目録名は黄熟香(おうじゅくこう)。
蘭奢待の蘭には「東」、奢には「大」、待には「寺」が含まれている。
長さ約153cm、重さ約11.6kgであり、中は空洞になっている。
歴史[編集]
奈良時代の天智天皇在位中に中国から来たと言われているが、実際には、10世紀以降に伝えられたとする説が多い[1]。少なくとも、鎌倉時代以前に入ってきたことは分かっている。
近年行われた調査によると、蘭奢待には38カ所切り取られた跡があり、実際には、50回程度切り取られていたものと考えられている。足利義政、織田信長、明治天皇が切り取った箇所には付箋が付いている。この切り取りは、時代時代の最高権力者レベルの人にのみ許されてきたとされている。切り取った道具としては、ノコギリ、刀などが使われ、叩き割られた跡もある。
脚注[編集]
- ↑ 天智天皇は「蘭奢待」という名を名付けたとされているが10世紀以降を支持するならば矛盾する