自動車エンジン
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自動車用エンジンとは、エンジンの中でも自動車に用いられるものを指す。
エンジンの種類[編集]
自動車用エンジンに用いられるエンジンはガソリンエンジンとディーゼルエンジンに分けられ、そのうちさらにレシプロエンジンかロータリーエンジンに分けられる。
レシプロエンジン[編集]
シリンダー内のピストンの往復運動により出力を取り出すエンジンである。シリンダーの配置法により単気筒、直列、V型、水平対向に分かれる。
- 単気筒エンジン
- 単気筒エンジンとは、シリンダー数が一つのエンジンである。構造が単純でメンテナンスがしやすい反面、振動や出力の面で不利になる。二輪車でも250cc未満の小排気量クラスで主流のエンジンであるが、デメリットである振動を「鼓動」と表現し、600ccクラスで採用されるケースもある。その場合は「ビックシングル」と呼称されることもある。
- 直列エンジン
- シリンダーを同じ向きに配列したもので、クランクシャフトに対してシリンダーが直列に並んでいるから「直列エンジン」といわれる。自動車では二輪も四輪も含めてごく一般的なエンジンである。気筒数の変化により、直列2気筒、直列4気筒とも呼ばれる。ほかのエンジンにも共通するが、気筒数(シリンダー数)が多いほど滑らかな回転と高出力化を実現できる。そのため高出力が求められるスポーツカーなどには多気筒エンジンが求められるのが一般的であった。現在では少ない気筒で高出力化を実現しているケースもあり、トヨタ・ヤリスのGRヤリスのように3気筒で272馬力を、ケーニグセグ・ジェメラのように3気筒で600馬力を稼ぎ出すエンジンが開発されている。
- V型エンジン
- シリンダーがエンジン出力軸から見てV字に並んでいるからV型エンジンと呼ばれる。直列エンジンと比べて多気筒化しても省スペースになる利点を生かし、スーパーカーなどの大排気量エンジンに採用されることが多い。6気筒のV6エンジンはスポーツカーのみならず、多気筒のシルキーなフィーリングを生かし、トヨタ・カムリやホンダ・オデッセイなどの高級車に採用されることもある。
- 水平対向エンジン
- 一本のクランクシャフトを挟んでシリンダーが水平に配置されているのが特徴。低重心が特徴とされるが、現在ではスバルとポルシェだけが乗用車での採用を続けている(トヨタ・86はスバルとの共同開発)。
ロータリーエンジン[編集]
前述のレシプロエンジンがシリンダー内のピストンによる往復運動で容積変化させるのではなく、ローターとよばれるおにぎりのような部品の回転運動により容積変化を利用するものである。低振動・低騒音が大きな特徴であったが、熱効率も悪く、特にひどい街乗り燃費はガソリンを垂れ流して走るとまで言われるほど極悪であった。それでもレシプロとは違うフィーリング、ロータリーエンジンの血脈に脈々と流れ続けている孤高のスピリッツの虜になるマツダのロータリーファンは多い。