翼面荷重
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翼面荷重(よくめんかじゅう)とは、翼にかかる単位面積当たりの重量である。
概要[編集]
飛行機や鳥類が飛行するとき、翼に重力や揚力がかかるが、その単位面積にどれだけの重さがかかるかをいう。単位はkg/m2。
性質[編集]
揚力は速度の2乗に比例する。この値が小さければ翼にかかる重量が小さくなり、低速でも揚力を得られる。一方、翼面荷重が大きければ翼にかかる重量が大きくなり、揚力を大きくするため、高速で飛行する必要がある。前者は複葉機、アホウドリ、オオミズナギドリ、後者は雷電 (飛行機)、ハヤブサである。翼面加重が大きいと離着陸のときの速度を大きくする必要があり、失速速度も高くなる。このため、鳥類は翼を立て、飛行機はフラップを使用して揚力を大きくする。
翼面荷重に関わる議論[編集]
大型機は翼面荷重を小さくすると翼面積が大きくなってしまうので翼面荷重が大きくなる傾向がある。一方、小型機は翼面荷重が小さくても問題ないように思えるが、特に速度を重視する戦闘機は翼面積が大きいと空気抵抗や重量の面で不利になるため無闇に翼面荷重を小さくできない。このため、戦間期は戦闘機は単葉機が良いか複葉機が良いかで軍人や技術者の間で議論が起きた。