総力戦研究所
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総力戦研究所 (そうりょくせんけんきゅうしょ)とは、太平洋戦争開戦の前年、昭和十五年勅令第六四八号総力戦研究所官制によって設置された大日本帝国内閣総理大臣の管理に属する機関である。
概要[編集]
国家総力戦に関する基本的調査研究と教育訓練を行うものである。近代戦は野戦だけではなし得ず、思想・政略・経済などの各分野が融合するものであるとして軍内部ではなく、内閣総理大臣の管理下に置いた。第一次世界大戦では国家総力戦を行う必要がなかった大日本帝国がいざ国家総力戦を行ったときどうなるのかシミュレーションを行った。
研究内容[編集]
国家総力戦を行ったとき、食料の配給制、兵器の生産、戦略物資の輸送、特に石油をどうやって手に入れるかが研究課題となった。
研究生[編集]
大日本帝国海軍、大日本帝国陸軍の大尉、少佐、クラス、高等官六級から四級の文官、国策会社からの優秀な人材を集めた。昭和十六年から3回、1年間の教育を行った。昭和十九年は教育は行わず、昭和二十年に廃止された。
知名度[編集]
存在自体も研究内容も秘密でもなんでもなく、官報に設立を掲載され、新聞でも報道された。そのためアメリカ合衆国も研究内容を知っていたかもしれない
関連項目[編集]
- 虎に翼 - ヒロイン寅子の内縁夫の星航一が属したことを明かした。星航一のモデルの三淵乾太郎が実際に司法畑から研究生になっていた史実に基づく展開。ただし、前述のように存在自体も研究内容も公然とされていたので打ち明けられた人物がその存在を知らなかったということはないはずである。