組体操

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組体操(くみたいそう)とは、身体一つで行う集団演舞である。この記事では学校運動会体育祭で行われるマスゲーム的な組体操について記述する。

概要[編集]

運動会/体育祭で創作ダンスや一輪車と並んでよく行われる集団演舞。得点を争うのではなく、大勢の子供が一糸乱れぬ団結した動きを魅せるのが目的。演舞に参加する学級の担任教師または体育教師が笛や掛け声で合図を出す。

組体操の実施目的は全員で一つの目標を達成する協調性を養う、仲間との精神的一体感を醸成するといった教育的なものに加えて、見た目が派手で人を集めるのに向いているからといったものがある。

組体操の演目は最低2人から最大100人単位で行われ、概ね2人技から3人技・4人技と徐々に増やしていき、最後に巨大ピラミッド・タワーなど演技に参加する子供全員で行う大技を披露する。大技を完成させるために恐怖や不平、痛みを顕わにすることは組体操を行う意義から好ましく無いと取られ、それらの感情を顕わにした子供は教師から厳しい叱責を受ける事になる。[1]

組体操中に子供が負傷、最悪死亡した事故は過去に何度も起きており、教育専門家や労働安全衛生の専門家からその危険性が指摘されている。後述のように死亡事故も起きており、自治体が禁止令を出す、学校の自主規制によって組体操を取りやめた所もあるが、子供が骨折しようがお構いなしに組体操を継続している学校や、取りやめの判断に対して保護者・地域から「楽しみにしていたのに残念だ」という意見が寄せられた例もある。
組体操は学校の教育の一環として行われるために労働安全衛生法労働安全衛生規則の適用範囲外であり、学校が適切な転落防止措置を行わなくても良い状況を生み出してしまっている。

主な死亡事故[編集]

  • 1983年
    • 群馬県の小学校で3人1組の人間ピラミッドの練習中、6年生の女子児童1人が1メートルの高さから転落死。
  • 1988年
    • 愛媛県の小学校で写真撮影中に人間ピラミッドが崩れ、6年生の男子児童が圧死。
  • 1990年
    • 神奈川県の中学校で人間タワーの練習中にタワーが崩れ、3年生の男子生徒が死亡。
  • 2016年
    • 広島県の中学校で移動を伴う人間ピラミッドの披露中にピラミッドが崩れ、3年生の男子生徒が死亡。

出典[編集]