神戸大学

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神戸大学(こうべだいがく、英:Kobe University)は兵庫県神戸市灘区に本部がある国立大学である。正式名称は「国立大学法人神戸大学」である。略称は「神大[注 1]」(しんだい[注 2])、「神戸大」(こうべだい)である。

概要[編集]

旧三商大のひとつ。1902年(明治35年)3月、神戸高等商業学校の設置を神戸大学の「創立年」としている。現在の神戸大学の「創立記念日」は神戸高等商業学校で授業が開始された5月15日としている。神戸高等商業学校は高等商業学校(後に「東京高等商業学校」、現「一橋大学」)に続く、日本で2番目の高等商業学校であった。

過去には、旧制学校の経緯から姫路、明石や篠山など複数箇所にキャンパスがあったが、1960年代に六甲台のキャンパスに集約された。神戸大学の経営学部は、日本初の経営学部として、1949年に作られた。我が国の経営学研究をリードする存在といえる(東京大学・京都大学では、経営学は経済学部の学科レベルで、学部組織までいっていない)。

沿革[編集]

  • 1874年(明治7年)年10月、兵庫県師範伝習所を創設。
  • 1876年(明治9年)年、神戸病院に附属医学所を併設。
  • 1877年(明治10年)年1月、兵庫県師範伝習所を神戸師範学校と改める。
  • 1882年(明治15年)4月、神戸病院附属医学所を兵庫県立神戸医学校と改める。
  • 1886年 (明治19年)4月、神戸師範学校を兵庫県尋常師範学校と改める。
  • 1902年(明治35年)3月27日、勅令第98号で「神戸高等商業学校」を設置(初代校長:水島銕也)。これをもって神戸大学創立年とする。
  • 1919年(大正8年)、神戸大学経済経営研究所の源流である神戸高等商業学校商業研究所が設置された。
  • 1921年(大正10年)12月、官立神戸高等工業学校(後の官立神戸工業専門学校。工学部の前身)設置。
  • 1923年(大正12年)12月、官立姫路高等学校(文学部、理学部の前身)設置。
  • 1925年(大正14年)、官立神戸商船学校からの移管で、神戸高等商船学校(海洋科学部の前身)設置。
  • 1929年(昭和4年)4月、神戸高等商業学校が神戸商業大学に昇格(初代学長は田崎慎治)。
  • 1944年(昭和19年)10月、神戸商業大学を神戸経済大学と改める。神戸商業大学予科を神戸経済大学予科と改める。
  • 1945年(昭和20年)4月、高等商船学校が1校に統合され、旧神戸高等商船学校は神戸分校となる。翌年、高等商船学校神戸分校廃止。
  • 1949年(昭和24)年、神戸大学を設置する(初代学長は田中保太郎)。文理学部・教育学部 ・法学部・経済学部・経営学部・工学部の6学部でスタート。経済学部・経営学部に第二課程を設置。附属図書館を置き経済経営研究所を附置。
  • 1952年(昭和27年)、旧神戸高等商船学校跡地に、神戸商船大学を設置。
  • 1953年(昭和28年)4月、大学院法学研究科・経済学研究科・経営学研究科(修士課程・博士課程)を設置。
  • 1954年(昭和29年)4月、文理学部を廃止し文学部と理学部を設置。
  • 1964年(昭和39年)4月、兵庫県立神戸医科大学を国立に移管し、神戸大学に医学部を設置。
  • 1966年(昭和41年)4月、兵庫県立兵庫農科大学[注 3]を国立移管し神戸大学に農学部を設置。
  • 2000年(平成12年)3月、教育学部を廃止。
  • 2003年(平成15年)10月、神戸大学と神戸商船大学を統合し、神戸大学に海事科学部・乗船実習科を設置。
  • 2004年(平成16年)4月、国立大学法人法の施行に伴い、設置者が「国」から「国立大学法人神戸大学」となった。
  • 2008年(平成20年)1月、神戸大学中国事務所を北京に設置。
  • 2010年(平成22年)4月、大学院システム情報学研究科 (博士課程)を設置。

理念・使命[編集]

神戸大学は、「真摯・自由・協同」の精神を発揮し、人類社会に貢献するため、 普遍的価値を有する「知」を創造するとともに、人間性豊かな指導的人材を育成する。

基本事項[編集]

  • 名称:国立大学法人神戸大学
  • 創立者:水島銕也(初代学長)
  • 校章:公式マークと、公認マークとがある。
  • 本部所在地:〒657-8501 兵庫県神戸市灘区六甲台町1−1
  • 学生数:16,256人(学部・大学院含)
  • 学部
    • 文学部
    • 国際人間科学部
    • 法学部
    • 経済学部
    • 経営学部
    • 理学部
    • 医学部
    • 工学部
    • 農学部
    • 海事科学部
  • キャンパス
    • 六甲台地区(六甲駅が最寄)
      • 鶴甲第2キャンパス・・・・発達科学部、国際人間科学部
      • 鶴甲第1キャンパス・・・・国際文化学部、国際人間科学部
      • 六甲台第1キャンパス・・・法学部、経済学部、経営学部
      • 六甲台第2キャンパス・・・工学部、文学部、理学部、農学部
    • 楠地区(大倉山駅が最寄)
      • 楠キャンパス・・・・医学部
    • 名谷地区(名谷駅が最寄)
      • 名谷キャンパス・・・学部保健学科
    • 深江地区(旧神戸商船大学。深江駅が最寄)
      • 深江キャンパス・・・海事科学部

その他[編集]

  • 神戸大学は駅弁大学か否かで議論が分かれるグレーゾーンの立ち位置という意見もある。
    • [注 4]、駅弁大学でもかまわんとする意見もあるが、異論もある[注 5]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. 関東では神奈川大学の略称の方が優勢。但し、読み方は「じんだい」。近畿・中国・四国では駅伝通でない限り、神大=神戸大学以外あり得ない。
  2. 長野県や愛知県では信州大学、新潟県では新潟大学の略称の方が優勢。
  3. 篠山町に所在していた。
  4. ただし、JTB時刻表が神戸大が所在する神戸市の代表駅としている神戸駅には駅弁が販売されており正確には、楠キャンパスのみが最寄駅で駅弁販売があるのみなので、神戸大学のメインキャンパスは六甲台地区であることを考えると、やや乱暴な意見でないのかとも考えられる。
  5. なお、本部から遠い神戸駅に駅弁販売があるから駅弁大学であるという論法を他の地域に展開すると、東京都の代表駅である東京駅では駅弁が売られているので、東京大学も駅弁大学になってしまう。ちなみに、本部キャンパスの最寄駅であるJR六甲道、阪急六甲駅や深江キャンパス最寄りの深江駅では、いずれも駅弁の構内販売は確認できない。もっとも六甲道、阪急六甲の高架下には弁当販売店があるものの正確とはいえないのではないか

参考文献[編集]