相嘗祭(あいなめのまつり/あいにえのまつり/あいむべのまつり)は、11月上卯月に天皇が稲の収穫を祝い、畿内の一部の諸社に幣帛を奉り、互いに食を薦め合う祭祀のことである。
天武天皇の時代である天武5年(676年)10月丁酉条が史料上の初見である。令集解神祇令古記・令釈に大倭社ほか14社、延喜神祇式相嘗祭条に祭神71座41社の神社名が記されており、また同条には祭料の雑物などに詳しい規定もある。対象となる諸社の地理的分布から倭王権時代に遡る祭祀と推測される。賀茂斎院や日前・国懸・住吉などの諸社を除き、早くに衰退する。