湾岸ミッドナイト

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湾岸ミッドナイトとは、楠みちはるによる漫画である。また、本作品を原作としてアニメ・実写映画などの映像作品やゲームが多数制作されており、特にアーケードゲーム湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNEシリーズはゲームセンターにおいて数少なくなったレースゲームの現行シリーズであり、同じように漫画を原作とする頭文字D ARCADE STAGEと人気を二分している。

概要

所謂湾岸族を題材にした作品であり、公道である首都高速道路で公道バトルを仕掛けたり、オーバー300km/hの世界に魅了された者たちを描く作品である。主人公である朝倉アキオとその愛車であり、「悪魔のZ」と呼ばれた日産・フェアレディZ(初代)を中心に、アキオやZに惹かれた人物たちの人間模様や俗に「楠ポエム」と呼ばれるセリフの言い回しなどが魅力とされている。

主要人物

朝倉アキオ(あさくら あきお)

声 - 小栗旬
車種 - 日産・フェアレディZ 2by2(Z31)日産・フェアレディZ(S30)

本作の主人公である。登場したときはZ31型のフェアレディZに乗っていたが、パーツ目当てで訪れた解体所で眠る悪魔のZと遭遇。Z31を売り払いZを購入する。Zを購入してからは何かに憑りつかれたように走りこんでおり、連日湾岸を走っていたところでZに因縁のある島達也と遭遇する。初期の頃は頻繁に事故を起こしていたが、作中で大破炎上して以降は目立ったクラッシュはない。最高速セッティングのZを街中ではマーチ[注 1]のように扱い、ワインディングでも地元民が駆るFDについていくなど、優れたドライビングスキルを持つ。また、ほかの車を操ることもあり、スープラ|スープラやFC3Sのセッティングにおけるテストドライバーとして湾岸を攻めることも多かった。城島編においては「ほかの車も知るべき」という城島の考えから多数のチューニングカーのテストドライブを行う。

なお、作品冒頭では高校生であったものの、Zに夢中になるあまり留年している。

島 達也(しま たつや)

声 - 三木眞一郎
車種 - ポルシェ・911ターボ 930ポルシェ・911 ターボ3.6 964

湾岸の帝王や黒い怪鳥、ブラックバードなどの異名を持つ現役首都高ランナーである。Zの元オーナーである朝倉晶夫の友人であり、悪魔のZに心をひかれた一人でもある。湾岸で敵うものはいないとされている一方、フラットレーシングの黒木隆之が駆るR33に離されたことをきっかけに走りに対するモチベーションを失う。その後、北見の計らいで大阪に訪れ、再びモチベーションを取り戻すことになる。高級車とされるポルシェ・911を乗り回しているが、本人曰く「全部つぎ込んでるからですヨ」とのこと。医者であるが、それでも維持には全部つぎ込んでいるらしい。だからいつも同じ服なのか。作中で事故を起こしたことをきっかけにしてパイプフレームとカーボンの外装による超軽量化仕様に仕上げる。

なお、ブラックバードは自称であった。

北見 淳(きたみ じゅん)

声 - 三宅健太

かつて悪魔のZを作り上げたチューナーであり、「地獄のチューナー」という異名が付く凄腕のチューナーである。北見がチューニングした車は恐ろしく速いが、引き換えに乗りこなせずクラッシュする者が多発。ドライバーが次々に事故死したことからついた異名である。そのため彼にチューニングを依頼する客が減り、商売が成り立たなくなってしまった。現在は北見サイクルという自転車店を細々と営んでいる。「ククク…」といった笑い方が特徴的。

アニメ版ではクールな印象が強いものの、原作漫画ではかつての愛車である悪魔のZが走っている姿に興奮したり叫んだりするなどおちゃめな点がかなりある。

これと言って所有している車の描写はされていないが、免許自体は有効であるらしい。

秋川 零奈(あきかわ れいな)

声 - すほうれいこ
車種 - 日産・スカイラインGT-R(BNR32)

本作品におけるヒロイン。とは言いつつも愛車である日産・スカイラインGT-R(R32型)に関する運転技量は作中でも高レベル。ショップのデモカーも易々と乗りこなすほどであり、「本物のR乗り」と評価されている。また、アキオを除いてZに最も近づいた乗り手としても認識されており、Zのキャブターボセッティングの際は彼女の意見を参考にしてセッティングが施されている。本職はモデルであり、城島編においては城島洸一の番組でアシスタントを務めている。なお、作中でボディカラーをガンメタからホワイトに塗り替えている(本車のチューナーである山本の意向による)。

高木 優一(たかぎゆういち)

声 - 立木文彦(アニメ)/石原凡(ゲーム)(幼少期 - 岡林 史泰)

板金修理工場であるボディショップSUNDAYの社長である。外車の板金修理代金を吹っ掛けたりするなど商売人としての姿も見せるものの、本来は車が誰よりも好きな性格であった。しかし、どれだけ気持ちを込めて直しても車を粗末に扱うオーナーが多く、それを見続けて絶望したことがきっかけになった物である。そのため工場には最新の自動修復機などを揃えるほか、自分で車を扱うことはしなくなっていた。

ボディーワークの腕は天才的であるとされており、彼が手を入れたボディは車の挙動すら変えてしまうほど。北見はその腕を見込んでかつてのZのボディワークを依頼しており、悪魔のZが大破炎上した際、再び北見の手によりZの修復を依頼される。アキオと出会い、かつての情熱を取り戻した高木は過労で倒れるまでボディの修復に取り掛かった。

車が好きすぎるあまり、走らせることで車にダメージを与えてしまうことに耐えられないため運転免許は持っていない。車を移動させる際は手押しで移動させているほどである。

関連項目

脚注

  1. なぜか比較対象としてマーチが出てくることが多い