映画

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映画(えいが)とは、劇場で上映することを前提とした動画である。一般的に専用施設(映画館等)の中でスクリーンに投射して公開する作品を指す。その撮影工程は特に問われない。 近年では映画作品は家庭でも鑑賞できるが、やはりライブ感が違う。

英語では movie もしくは film が用いられる。アメリカでは前者が、イギリスでは後者が主に使われる。日本では、かつては「活動写真」「キネマ」「シネマ」とも呼ばれた。

概要[編集]

歴史的には「フィルムに高速度で連続撮影した静止画をスクリーン(映写幕。「銀幕」ともいう)に連続投影し、動いて見えるようにしたものであり、複数の観客(観衆)が楽しめるようにした作品」をいう。これを厳密に適用しようと思うとアニメーション作品やCG作品は映画ではなくなってしまうので、いわゆる「劇場版」をライブで鑑賞できるものの一般的な呼称であろう。映画を上映する劇場のことを「映画館」という。

映像芸術として[編集]

20世紀に大きな発展を遂げた表現手段であり、映画は今や芸術と呼ぶべき水準に達している。また、古来からの芸術である絵画彫刻音楽文学舞踊建築演劇に比肩する新たな芸術として「第八芸術」ないし、舞踊と演劇を区別せずに「第七芸術」とも呼ばれる[1]。また、映像やストーリー、音楽など様々な芸術の分野を織り交ぜてひとつの作品を創造することから「総合芸術」の一種としても扱われる。
「映画の父」と言われたマキノ省三によると、映画には三要素があり、『スジ・ヌケ・ドウサ』の順であるとした。スジは脚本、ヌケは映像美、ドウサは役者の演技を指す。
表現の対象とする分野からは大きく、フィクションノンフィクションに大別される。
具体的には、たとえば、フィクションの分野においては「ベン・ハー」、「七人の侍」などの黒澤作品が知られている。
ノンフィクションにいては「砂漠は生きている」「青い海と白い鮫」や「世界残酷物語」が傑作として広く認知されている。

上述したように映画は映画館等の専用施設で上映されることを前提とした表現様式であるが、最初からテレビでの放映を目的に映画フィルムで撮影される映画作品もある。このような作品をテレビ映画と呼び、1960年代のアメリカではテレビ番組の主力として西部劇やホームドラマが多く製作された。これらはアメリカにおいて広く鑑賞されたが、日本にも数多く輸入され、特にホームドラマは日本の生活文化に無視できない影響を与えた。ただし、この種のものが今日の日本で新しく撮影・製作されることはまれである。

また、劇場公開されず、ビデオテープ等の媒体に収録されて販売・レンタルの対象となる作品をビデオ映画オリジナルビデオ等と呼ぶ。近年は、ブロードバンドの普及を始めとした動画配信の方法が発達したことや、時代背景の変化などにより、これまで映画と呼ばれてきた作品の種類や範囲が多様化してきている。『カメラを止めるな!』が著名。

詳細[編集]

写真フィルム(35mm)で撮影した素材をデジタル化し、加工・編集する技術も20世紀末以来、用いられるようになった。21世紀に入ってからは、HD24p等のデジタル機器で撮影、編集され、その後フィルムに変換されたうえで劇場に納品される音声情報も映画館の多チャンネルサラウンド化に伴い、フィルムに焼き付けずにCD-ROMなどで納品される場合が増えてきた。

様式[編集]

まず、ニュース映画・広告どが上映され、客席があったまったところで予告編が入り、そこから本編である。本編の頭にはリーダーが入るが、これは「2」までしかない。「1」が本編の始まりだからである。
かつてはフィルム一巻の上映が終わったところで休憩が入ったそうだが、近年では映写機が二台あって「パンチ」と呼ばれる白い丸が出たところで映写機を切り替える。ただし、劇場で「休憩」が出た例を「チキ・チキ・バンバン」以外に知らない。
「カラー」「トーキー」などの技術革新があって、現代に至る。カラー作品としては「オズの魔法使い」が知られており、トーキーでは「お楽しみはこれからだ」(「あなたはまだ何も見ていないのだ」)という名台詞がある。
タイトルロールからエンドロール(メイキング画像とかも隅っこにあったりする)まで観終わってから席を立つのが紳士淑女の嗜みというものである。

その他[編集]

近年では劇場で観てから DVD を買って家庭でストップウォッチ片手に繰返し観て、その後にリバイバル上映館でライブ感を味わうとかいった通な楽しみかたもある。「『二〇一〇』でホワイトハウスの前で紙袋に入った酒瓶を持ってるホームレスっぽいおっさんが映ってるだろ」「アーサー・C・クラークのカメオ出演だろ?」みたいな話はいくらでもあり、スピルバーグの『ジョーズ』と本多猪四郎・円谷英二の元祖『ゴジラ』は何度見比べたかわからないという人もいる。
有名なのは淀川長春さんで、『水曜ロードショー』の解説を依頼されたときに、「だって、あなたジョン・フォードの『駅馬車』を百回観たそうじゃないですか」「まだ四十七回しか観てません」という会話があったという。

脚注[編集]

  1. 1911年『第七芸術宣言』(リッチョット・カニュード)

関連作品[編集]

  • 『ミワさんなりすます』

関連項目[編集]

  • ポップコーン - 映画といえばコレ。ただし投げて口でキャッチするのは控えめに。「ここは泣く場面か?」「ポップコーンが目に入った(泣)」はシュルツの「ピーナツ」にもあった。