池田大作暗殺未遂事件

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池田大作暗殺未遂事件(いけだだいさくあんさつみすいじけん)とは、オウム真理教創価学会教祖の池田大作を暗殺しようとした事件である。

概要[編集]

オウム真理教の教祖である麻原彰晃は、同じ新宗教である創価学会を敵視していた。麻原によれば、創価学会は『外道』であり[1]、『仏教団体を名乗りながら煩悩を肯定している宗教』で、『原始仏教チベット仏教を見下している』。さらに在家で信仰をしているオウム信者を、オウムから学会に改宗させようと家庭訪問などを繰り返す妨害活動(折伏)をする学会員も現れた。

このため、麻原、村井秀夫が首謀して遠藤誠一新実智光中川智正滝澤和義らと、池田大作をサリンを使って暗殺しようと共謀した。1度目は学会施設「東京牧口記念会館」にサリンを散布することを試みるが機械の故障で失敗。2度めの攻撃では、東京都八王子市創価大学で開かれる演奏会に出席する池田を狙って攻撃したが、サリン噴霧器の火災が牙城会員に見つかり、逃走しながらサリンを撒いた。両日とも池田の殺害には至らず、逆に2度目の襲撃では新実がサリン中毒で重体に陥った。

この日の前後、近所の自動車会社社員が現場周辺を試運転中に、前を走行していた山梨ナンバーの白いセダンが半開きのトランクから霧状の物を流出させながら走行しているのを目撃している。このとき助手席に乗っていた同乗者がフロントガラスの付着物に触れ、においを嗅いだところ一時的な呼吸困難に陥り、その後数日間の視力減退や倦怠感などサリン中毒特有の症状を訴えた。

化学兵器を使った殺人未遂という重大な事件であるにも関わらず、警察は「山梨ナンバーの白いセダンだけでは特定できない」という名目で犯罪集団オウム真理教を調べもせず野放しにした。

更に医療機関で受診し、縮瞳の症状がある被害者に麻薬使用の疑いを掛けて取り調べるという出鱈目な対応をした。警察による出鱈目なこの対応はオウムの犯罪を助長することになった。

脚注[編集]

  1. 東京キララ出版社編『オウム真理教大辞典』2003年 p.81