東京駅開業100周年記念Suica
東京駅開業100周年記念Suica(とうきょうえきかいぎょう100しゅうねんきねんスイカ)は、JR東日本が東京駅の開業100周年を記念して制作した限定Suicaである。
概要[編集]
東京駅開業100周年記念Suicaは、JR東日本が東京駅開業100周年を記念して2014年12月20日に発売された。本来は1万5000枚限定、1枚2000円(内デポジット料金が500円、残りがチャージ分)、一人3枚を上限とし、東京駅に特設会場を設けて販売する予定だったが、予想を上回る規模で購入希望者が殺到し、整列等の誘導が全く追いつかず販売の続行は危険と判断され、警察の指導でおよそ7000枚を残した時点で販売が打ち切りとなった。混乱の原因として、警備体制の不備があったほか、事前の広報でJR側が前日から徹夜で並ぶことを禁止していたにも関わらず、それでも発生した徹夜組を制止せずそのまま販売してしまったことも指摘されている[1]。JR東日本側によると、10年前にも90周年記念のSuicaを売り出したことがあり、この時は大きな混乱もなく終わったため、同じ方法での今回の限定Suicaの販売を決めたという。
また、販売直後にインターネットオークションで該当のSuicaが出品され、明らかなイタズラ目的とはいえ最高で99億円まで入札価格が暴騰した[2]。
この一連の事態は、各マスコミでも取り上げられ、販売中止後に購入希望者が駅員に詰め寄る様子や、展示している100周年記念の模型などが破壊される様子が大々的に報道された。これ受けてJR東日本は混乱を招いたことを正式に謝罪し、後日改めて、希望者全員が購入できるようにすることを発表した。
その後の対応[編集]
その後、2015年1月30日から2月9日までインターネットもしくはハガキでの購入申し込みを受け付けた[3]。当初用意していたスイカは10万枚であったが、今回の騒動が全国的に報道された結果当限定Suicaが広く知られたうえ、日本国内であれば誰でも購入できること、申込方法が手軽なこと、更に一人3枚までという方針を変えなかったことで、受付開始からわずか3日で143万件、316万枚もの申し込みがあった[4]。最終的には、226.5万件、499.1万枚の申し込みと、当初見込みの50倍となった[5]。
発送順については、まず抽選で既に用意してある10万枚分を2015年3月末までに発送。その後、再度抽選を行って残りの発送順を決め、2015年6月から2016年3月にかけて順次発送するとしている。
外部リンク[編集]
出典・脚注[編集]
- ↑ 朝日新聞デジタル (2014年12月21日). “東京駅スイカ、想定甘く9千人殺到 腕も動かせない混雑” 2015年2月7日閲覧。
- ↑ Exciteニュース (2014年12月21日). “東京駅限定Suicaがヤフオクで99億円 鉄っちゃんの恨み?” 2015年2月18日閲覧。
- ↑ 朝日新聞デジタル (2014年12月20日). “東京駅記念スイカ、30日から受け付け 全員に販売” 2015年2月7日閲覧。
- ↑ 朝日新聞デジタル (2015年2月4日). “東京駅記念Suica、申し込み316万枚に” 2014年2月7日閲覧。
- ↑ 「東京駅開業100周年記念Suica」の申込受付状況について(JR東日本)