広島中央署多額窃盗事件

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広島中央署多額窃盗事件(ひろしまちゅうおうしょたがくせっとうじけん)とは、平成29年(2017年5月8日夜に、広島県警本部に隣接し、県内最大規模の警察署である広島中央署1階の会計課で、特殊詐欺事件の証拠品として金庫で保管していた現金8572万円が無くなっていることに当時の課長が気づき、翌日の5月9日に窃盗事件として公表した事件である。金庫の鍵はダイヤルと差込の二重施錠式であった。5月19日、当時の県警本部長が県議会で謝罪し、9月27日には特殊詐欺事件の被告が被害弁済できなくなったとして、広島県に損害賠償を求めて提訴している。

平成30年(2018年4月24日広島地裁は被告の請求を棄却する判決を下した。

平成31年(2019年4月12日、広島県警が事件当時の会計課長や署長など、7人を戒告などの懲戒処分や本部長訓戒などの処分とした。令和元年(2019年)8月22日広島高裁が一審の広島地裁判決を支持して、被告の控訴を棄却した。

令和2年(2020年)2月14日、広島県警は窃盗などの疑いで、平成29年(2017年)9月に死亡した当時36歳の警部補を容疑者死亡のまま書類送検した。書類送検容疑は平成29年(2017年)3月26日頃に広島中央署1階にある会計課に侵入し、金庫から現金8572万円を盗んだ疑いである。この警部補は3月26日は署内で勤務しており、午前中に会計課に侵入した疑いがあり、何度も離席するなど不審な行動が見られたとされている。また警部補は生活安全課員として金庫に現金があったことを知っていたとされ、個人的に9300万円の負債があったとされ、3月26日以降に借金返済や競馬に原資不明の約8100万円を充てていたとされることから、容疑者と断定したとされる。ただし警部補は生前は取り調べに対して関与を否定し、また容疑を裏付ける直接証拠も見つかっていない。なお、県警は同僚6名から虚偽の理由で合計約1810万円を借りたとして詐欺容疑でも送検し、さらに警部補を監督する立場にあったとして当時の署長ら5名を本部長注意などの処分としている。

盗まれた現金は令和2年(2020年2月現在でも発見されておらず、広島県警は職員らで現金を出し合って全額を穴埋めし、詐欺被害の救済に充てることを決定している。