川上犬
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川上犬(かわかみけん、かわかみいぬ)は、長野県 南佐久郡 川上村に伝わり、保護育成されている小型日本犬の一種である。信州川上犬とも、川上狼犬ともいう。昭和初期には主に梓山地区で飼われていたため、梓山犬と呼ばれたこともある。秩父犬と同じく(梓山地区から三国峠を越えると秩父市)、ニホンオオカミの血が流れているという伝承がある。柴犬(信州柴)の一種とされる。長野県の天然記念物に指定。
特徴[編集]
- 和犬の一種で、立ち耳、巻尾。目は黒または茶色。
- 毛色は黒、茶、赤、白。
- 川上村では猟犬として飼われていた。
- 性格は活発で好奇心旺盛。また、番犬に向いている。
その他[編集]
- 古くは猟犬としての勇敢さを保つために、雌犬を山中に留めてニホンオオカミと交配させたという伝承がある。
- 第二次世界大戦中、戦後の食糧難などで川上犬の血統が絶えそうになったことがある。
- 南佐久郡南牧村平沢地区で飼育されていた日本犬の純血種が元になっているという伝承もある。
- 信州川上犬保存会により保護育成が始まった昭和43年(1968年)に、純血性が薄れたということで、長野県天然記念物の指定を一旦解除されたが、その後、純血種との交配努力により純血性が高まったことが認められ、昭和57年(1982年)に再指定された。
- 現在この犬種は、川上村内で数十頭、全国でも300頭前後しかいない、非常に貴重な犬となっている。
- 2006年正月、戌年にちなんで上野動物園で短期間、子犬が数匹展示された。
- 2006年6月、長野県須坂市の須坂市動物園に川上犬の子犬(雄、「源竜」)が寄贈され、公開展示されている。
- どのような関係があるのか不明だが、かつて宮城県唐桑町(現:気仙沼市)では、忠実で美しい人のことを「川上の狗」と言っていた。