宗教戦争
宗教戦争(しゅうきょうせんそう)とは、宗教を主な原因として発生した戦争のことである。
概要[編集]
両者が相容れぬ宗教的信念を持っている対立の場合と、ある宗教の信者とそれを弾圧する人々との対立の場合がある。後者において、その宗教が仏教の場合、宗教的立場からは「法難」と呼ぶことがある。
西洋では、カトリックとプロテスタントの対立による宗教戦争が、ルターの宗教改革以後たびたび発生している。文脈次第では、単に「宗教戦争」というだけで、この対立を指していることもある。
日本では、古代に蘇我氏と物部氏が対立した「崇仏・廃仏論争」が有名である。
現代において、単純に宗教や宗派間の対立だけがその戦争の直接的原因となっている、狭義の宗教戦争はあまり多くない。しかしながら、政治や経済の利権など複雑な対立構造のひとつとして宗教問題が関わっているものを、広義の宗教戦争と考えるならば、中東戦争などその数は決して少なくない。また、これは2024年2月現在も各地で発生している。
比喩[編集]
インターネットの文化では、特定の信念を持つ集団に対して「信者」や「教祖」といった言葉を使い、それを宗教的現象にたとえることがある。そして、これら同士の対立(コメント合戦など)を「宗教戦争」と形容することがある。単に冗談で楽しんでいるだけの場合もあれば、本気で相手を受け入れられず罵倒しあっていることもあり、現実の「宗教戦争」よりも程度の幅が広い。
エディタ戦争やきのこたけのこ戦争などは、しばしば「宗教戦争」と比喩される。
また、ウィキペディア日本語版の黒部宇奈月温泉駅の記事において、記事分割の是非について意見が二分し大荒れになっていた際に、通りすがりのIPユーザーが放った「駅記事の分割が宗教戦争の様相を呈しているようですね」という言葉は、ウィキ利用者には非常に有名である。