天城犬
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天城犬(あまぎいぬ)は、静岡県原産の絶滅した日本犬の一種である。
概要[編集]
静岡県伊豆半島の天城山はイノシシの産地として江戸時代の頃から有名であった。その地域の猪犬として天城犬の存在は知られており、九州の薩摩犬や京都の雲ヶ畑の犬と共に全国的に有名な猟犬であった。
しかしながら都会に近かったことから他犬種の流入があり、追い鳴きをしてウサギやシカを狩るのに便利な洋犬の特性を取り入れるためにビーグルなどと混血して明治時代中期に絶滅した。恐らく本種が日本犬として最も早くに絶滅した犬種だと思われる。
優秀な猪犬であった天城犬が絶滅したことにより、現地ではイノシシ猟の成績が極端に悪くなる弊害が現れた。1904年(明治37年)に日光や雲ケ畑と共に宮内省の御猟場に決定されたのだが、当然ながら現地の犬に優秀な猪犬など存在しなかった。仕方なく御猟場のために鹿児島県から薩摩犬が移入された。
その後も現地では天城犬と呼ばれる猟犬が存在したが、それらは交雑の影響を受けていた。
特徴[編集]
大きさは中型犬であったとされる。犬種基準など存在せず、毛色も制限がなかったと考えられる。