大上亜津佐

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大上亜津佐(おおがみあづさ、1960年頃 - )は、日本のロリータモデル。

概要[編集]

わが国のロリータヌードの歴史の初期に当たる1971年10月29日毎日新聞に撮影者不詳の全面広告写真が掲載されたことで話題になった。「彼女はまだ11才。どう育つでしょう、セックスセックスセックスの世の中で」とコメントのついた[1]この広告は、後に大山謙一郎撮影であると明らかになる。真正面を向いた剝き出しの果実は、長い髪を二つの発達した円周率にかぶせ、特異点をあいまいに隠す。大人の世界の乱れた性の氾濫を、純粋無垢な少女との対比で強調するというコンセプトだったようだ[2]。大山は彼女について、

「むしろ汚らしい感じさえ与える今日の氾濫しているヌード。それをうち破る写真を撮ってみたい」「おチビの小学6年生だ。でも撮影中に一瞬“女”を感じさせることがある。彼女が“女”として熟しきるまでの何年かを撮り続けたいと思っている」 — 大山謙一郎、[2]

と述べている。

大上の登場は社会的な反響を呼び、ほかの雑誌などにも取り上げられた。永井豪の漫画『ハレンチ学園』騒動と並び、「子供の性」をめぐる当時の世相的な出来事となった。彼女はその後、学年誌の表紙モデルとして活動、1977年に引退[3]

  • 写真集
    • 大山謙一郎 『The Little July』 ヤック翔龍社、1971年
    • 大山謙一郎 『光の中の少女』 壱番館書房、1983年 
※未使用カットを加えた上記再版。1971年には隠していたわれめもはっきり写っている[3]
  • 『たのしい幼稚園』(講談社)
    • 1966年2月:21(13) - 表紙(共演:小林裕・沢田功)
    • 1966年5月:22(2) - 表紙(共演:小林裕・平田郁人)
    • 1966年6月:22(4) - 表紙(共演:小林裕・小原基弘)
    • 1966年7月:22(5) - 表紙(共演:小林裕・小原基弘)
    • 1966年8月:22(6) - 表紙(共演:小林裕・小原基弘)
    • 1966年9月:22(8) - 表紙(共演:小林裕・小原基弘)
    • 1966年11月:22(10) - 表紙(共演:小林裕・石川英介)
    • 1966年12月:22(11) - 表紙(共演:小林裕・小坂昇)
    • 1967年2月:22(14) - 表紙(共演:小林裕・小坂昇・水野石文)
  • その他雑誌
    • 大山謙一郎「初潮11才」『週刊女性自身』1971年9月11日号(光文社)[3]
    • 「11歳のヌードモデルの母の告白」、『週刊平凡』第13巻第44号、平凡出版、1971年、 56頁、 doi:10.11501/1851691
    • 大山謙一郎「11歳のニンフ」、『現代』第5巻第11号、講談社、1971年doi:10.11501/3367298
    • 『Pocketパンチ oh!』(1971年12月?、平凡出版)

その他[編集]

国立国会図書館がこのページを見ていた疑惑がある。初版立項者がこの記事を書いた時点では「10.11501/3367298」は確かに「5巻11号」であった。しかし2022年7月現在、国立国会図書館のサイトを見ると「10.11501/3367298」は1972年1月に発行された「6巻1号」に割り振られている。また、「5巻」は「10号」までしか収蔵されていない。誰に忖度したのか、「5巻11号」を廃棄した可能性もある。

出典[編集]

  1. 梶祐輔, 疋田琢也, 藤井秀喜, 田中尚武 (1971年10月29日). “現代を見つめよう――6 テーマ<性>”. 毎日新聞: p. 20 
  2. a b 高月靖 『ロリコン日本の少女嗜好者たちとその世界』 バジリコ、2009年10月26日、初版第1刷、53頁。ISBN 978-4-86238-151-4
  3. a b c 「11歳の妖精・大上亜津佐」、『Alice Club』第3巻第4号、白夜書房、1992年7月1日、 67頁。