変態連結

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変態連結(へんたいれんけつ)は、鉄道車両において、通常は見慣れない連結の仕方のことをさす。

概要[編集]

鉄道車両は通常、運転台のない連結部、貫通型先頭車、非貫通型先頭車について、それぞれそれら同士で連結を行うのが一般的である。しかし、車両不足が生じた際には例外もあり、これが変態連結と鉄道ファンから呼ばれ、散々ネタにされてきている。また、気動車は一部を除き編成単位ではなく1両単位で管理されているため、変態連結が日常的に見られる。

以下の条件のいずれかに当てはまったら変態連結と見なして良い。

運転台なし+貫通型先頭車[編集]

最も典型的な変態連結のパターン。片運転台式の先頭車を1両単位で増結する場合に多く見られる。時には背中合わせの先頭車同士を別の先頭車1両ずつで挟むというパターンや、同じ方向の先頭車3両以上が増結されていることもあり、余計に変態な連結方法である。

貫通型先頭車+非貫通型先頭車[編集]

車両が不足すると貫通型同士で連結ができなくなることもあり、その際に片方のみを非貫通型としてしまう場合も少なからず存在する。なお、この際にはこの2両の間の通り抜けができなくなるので注意が必要である。

運転台なし+非貫通型先頭車[編集]

最もカオスなパターン。この場合、運転台のない側の貫通路は半永久的あるいは完全に封鎖されていることが多いが、運転台のない側が貫通幌に対応していた場合は安全のため連結時に貫通扉を施錠する必要があり極めて非効率になる。

しかし、両方に運転台の付いた機関車と客車はほぼすべてこのように併結される。

実例[編集]

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運用中[編集]

片運転台気動車の片割れ[編集]

通常は2両固定編成を組むが、片方のみが事故や検査で運用を離脱していた場合は両運転台車あるいは別の2両固定編成に増結する形で運用して一時的な車両不足を凌いでいる。

JR四国2700系気動車[編集]

もはや代表格。先頭車しかないため、グリーン車組み込み4連を組む際は←←→→という変態っぷりを見せる。

国鉄381系電車[編集]

381系電車を使用して運行されている特急やくもは381系の先頭車(クハー100/クモハ)と中間車を連結して運転される。このタイプの変態連結は現行の特急型電車の中で唯一である。 また、くろしおでも同様の連結があった。くろしおの場合は連結する先頭車が非貫通なので貫通路は封鎖されている(やくものパノラマ編成に増結する場合も同様)。

JR西日本213系電車[編集]

C12編成が該当する。余談だが岡山地区は先述の381系に加え、キハ187も多客期には変態連結を行うためキハ40系列や瀬戸大橋経由で乗り入れてくる2700系も含めると岡山駅ではかなりの変態連結を見ることが可能である。 なお同じ213系でもJR東海所属車は2両固定編成となっているため変態連結は発生しない。

JR九州783系電車[編集]

JR九州の特急「ハウステンボス」や「みどり」で使用される。非貫通型と貫通型が連結する編成が希にある。

ふたつ星4047[編集]

片運転台のキハ47・147の間に両運転台のキシ140を挟むというカオス形態となっており、編成の組み替えは行われない。

過去[編集]

JR東海キハ85系[編集]

特急ひだ南紀で使用。こちらもやくもと同じような連結となる。車両不足になると希に非貫通型と運転台なし側を連結することもあった。2023年7月完全引退。

211系3000番台(高崎)[編集]

2006年にグリーン車を編入し、サハ211形34両を廃車にした際、中間車化を嫌ったためか3連と5連の間にグリーン車2両が挟まるという形態になった。2018年までに全滅。

名鉄5000系(初代)[編集]

いわゆる「たまご形」と呼ばれた人気車だったが、6両編成から4両編成への減車と共に、運転台なし車両を封鎖し、運転台付きのSR車を連結する編成が運行されていた。1986年に廃車。

大井川鉄道6000系電車 (初代)[編集]

600Vの北陸鉄道加南線から移籍の際、昇圧改造が出来ずに付随車となり、かつ牽引用の制御電動車は片運転台車両だったので、必然的に変態編成となった。1994年に定期列車から引退。

京王8000系電車サハ8564[編集]

クハ8728の事故廃車による、クハ8814の転用に伴う代替新造を行った際に中間車とされたが、編成を組む相手がクハ8764となったことから貫通路を封鎖され、事実上の変態編成となった。2009年に運転台封鎖、2014年の更新工事で運転台が完全撤去され解消。

富山地方鉄道の片運転台制御車群[編集]

連結面側の貫通路を持たず、常に非貫通の先頭車と連結するカタチで運用されていた。2022年にクハ175の運用が見られなくなって以降は見かけない。

関連項目[編集]