塩江中継局

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塩江中継局(しおのえちゅうけいきょく)とは、香川県高松市にあったアナログテレビ放送の中継局である。

概要[編集]

2005年に高松市と合併した香川郡塩江町をカバーしていたテレビ中継局。
置局していたのはNHK高松放送局西日本放送(RNC)、瀬戸内海放送(KSB)の3局4波のアナログテレビ放送のみで、岡山市本社の山陽放送(RSK)、岡山放送(OHK)、テレビせとうち(TSC)のアナログテレビ中継局は設置されなかった。
塩江地区は前田山送信所西讃岐中継局の公式なカバーエリアからは外れているため、高性能アンテナによる自力受信、ケーブルテレビへの加入、共同受信施設の利用で中継局のない局をカバーしていた。

高松局が香川県域局として比較的早期に中継局を整備したが、後から乗り入れてきた在岡山局が中継局を置かなかったため、全チャンネルが視聴できるように町主導で公営ケーブルテレビの整備が行われ、次第に受信する世帯が減って存在意義が消滅。アナログ放送終了と同時に廃止された。しかし、技術的な面では特質性の高い中継局でもあった。
なお、各局はデジタルテレビ放送の中継局を設置せず、ケーブルテレビなど共同受信施設を利用しない場合、表向き、前田山・西讃岐局を高性能アンテナによって自力受信することとなっている。

送信チャンネル・周波数[編集]

全局中継局のため、コールサインは持たない。

局名 チャンネル 空中線電力 ERP 偏波面
NHK
総合高松
1- 映像3W
音声750mW
映像3.2W
音声800mW
垂直
瀬戸内海放送 4+ 映像3W
音声760mW
NHK
教育高松
7- 映像2.9W
音声730mW
西日本放送 12+ 映像2.8W
音声700mW

※チャンネル番号の後ろの+-記号はオフセット10kHzの意。

技術面での特質性[編集]

香川県唯一のVHF中継局[編集]

いわゆる隣接県電波のスピルオーバーが顕著な電波銀座に位置する香川県はチャンネルがすぐに逼迫するVHF帯域ではなく、UHF帯による中継局整備が進められた。
塩江局開局当時、香川県内でVHFによるテレビ電波の送信は他に五色台送信所のRNC(VHF9ch)があったが、岡山・高松の電波相互乗り入れ開始後の1986年にRNCが親局を岡山県金甲山送信所へ移転させたため、以降香川県内の中継局でVHFのテレビ電波を送信するのは塩江局だけになった。

親局がUHFの局が持つVHF中継局[編集]

NHK高松局とKSBが開局が比較的新しく、既に帯域の埋まっていたVHF帯ではなくUHF帯で親局が開局した。親局がUHFのテレビ局に於いては中継局もUHFとなる例が殆どだが、地形的な事情や電波の割り当てから親局がUHFでも中継局はVHFとなる場合がある。このような例は全国でも他に何例か存在するものの、非常に珍しい事例である。

UHF帯・ラジオの送信がない中継局[編集]

香川県では後発となるRSK・OHK・TSCは塩江局にチャンネルの割り当てがなく、更にデジタル放送では中継局を置かないことになったため結果としてUHF帯での放送波送信が行われなかった。

また、回折が顕著なAMラジオや親局送信所の立地が良くテレビ波より波長の長いFMラジオは、元々塩江に中継局を設けていない。

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