国鉄187系電車

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国鉄187系電車
所属事業者日本国有鉄道
製造年1985年頃の予定?
廃車/改造年製造されず
主な走行路線信越本線の予定
所属車両
センター
長野?
両数4両
電源方式直流
塗装国鉄特急色
備考予定のみで終わった幻の系列となる。

国鉄187系電車とは、日本国有鉄道が設計した鉄道車両である。

概要[編集]

国鉄当時、信越本線の碓氷峠を挟む区間では峠越え補機EF63が横川方に連結[注 1]され特急型の189系電車489系電車も例外ではなかった。そのため、軽井沢駅横川駅でのEF63による補機を増解結する時間がロスタイムとして問題となっていた。そこで本形式が計画されたのである。

「全車を電動車にし出力増強を図り、補機を不要とすることで時間を短縮する。」をテーマに設計が行われた。従来の183・189系電車と違い全車を電動車にし[注 2]185系電車に準じた前面を設計。中間車にはハイデッカー車を組み込むという4M0Tの編成で運行することが決まった。

そして、特急「あさま」向けを前提に投入されるはずだった。

計画凍結[編集]

国鉄も民営化を前に財政難となり、国鉄改革が叫ばれていた時代に計画された当形式だったが、昭和59年2月1日日本国有鉄道ダイヤ改正で碓氷峠を通過する貨物が無くなり、補機のEF63の運用が減少するメリットが滅失したこと、上野〜長野間では、189系電車と運行時間がそこまで変わらなくなったこと、1編成のみ[注 3]の予定だったため代走できる車両が存在せず、最悪不定期運行[注 4]にせざるを得なかったことなどの点から、計画のみで終わってしまった[注 5]
後に民営化しJR東日本となった後、長野新幹線の開業が決定。現在では碓氷峠区間そのものが廃止され、189系電車も除籍となり廃形式となった。そのため、現在でも幻の形式として語り継がれている。

関連ページ[編集]

脚注[編集]

注釈
  1. 上野発は急勾配の登坂だが、上野行は抑速走行が目的だった。
  2. 後に財政難などから183系電車の余剰グリーン車(鋼製車)より改造となった。
  3. もっとも、南海高野線こうや号のように、1編成だけでもオフシーズンを検査に充てることで、年間の運用をこなしたケースもあった。
  4. もっとも、不定期運行の特急「そよかぜ」もあったものの、長野運転所所属前提では、出帰区を考えるとそよかぜ運用込みの波動用運用はきつかったのだろう…
  5. 改造用に留置していた183系のグリーン車は113系グリーン車に改造された。