カボチャ
カボチャとは、植物界種子植物門被子植物亜門ウリ科カボチャ属の草本である。
概要[編集]
本来は夏から秋が旬であるが、保存が効くため、冬至に食べる風習がある。ハロウィーンの印象が強い。 我が国ではニホンカボチャ、セイヨウカボチャ、ペポカボチャの三種が栽培される。 ニホンカボチャはゴツゴツした形状が特徴で、淡白な味わいで、お出汁とよく合う。 我が国には戦国時代に渡来し、戦前までカボチャの品種の主力であった。しかし、ホクホクして甘いセイヨウカボチャの方に需要が移ってしまい、現在は高級料亭やデパートに卸す位の量しか栽培されなくなった。 セイヨウカボチャは明治時代に北海道で栽培が始まり、現在スーパーで売っている濃い緑色の丸いカボチャはこれ。ホクホクして甘いため、お菓子の材料にもされる。 ペポカボチャは大正時代に中国から金糸瓜、いわゆるそうめん南瓜が導入され、1980年代にはキュウリみたいな見た目だけどれっきとしたカボチャの一種であるズッキーニの生産が我が国で始まっている。また、ハロウィーンで使われるオレンジ色の大きくて丸いカボチャや形や色の様々なオモチャカボチャはこの系統である。そうめんカボチャは茹でると果肉が繊維状にほぐれ、特にこれという風味はないため、パスタソースをかけたり、そうめんのようにお汁にくぐらせて食べても美味しい。
アメリカや香川県小豆島ではカボチャの大きさや重さを競うコンテストが行われるが、このコンテストに使われる品種は「アトランティックジャイアント」で果実が巨大に成長する品種。食えないことはないが、水っぽくて美味しくないため、コンテスト終了後は砕いて家畜の餌にするらしい。
セイヨウカボチャやニホンカボチャの果実にはカロテンが豊富に含まれており、高血圧予防やがん予防に効果がある。 また、種子を炒って食べたり、種子の乾燥させたものを煎じて服用すると、利尿、虫下し、解毒の効果があるという。
生態[編集]
蔓性の一年草で、夏に直径8cmほどの黄色い花を咲かせる。茎や葉に柔らかいトゲが少しある。果梗、いわゆる蔕は木質化する。 我が国では北海道から沖縄にかけて広く栽培されており、地方ごとの伝統的な品種も多い。 会津小菊かぼちゃ(福島県)や打木赤皮甘栗かぼちゃ(石川県)、鹿ケ谷かぼちゃ(京都府)や備前黒皮かぼちゃ(岡山県)などが最もたる例である。
カボチャを使った料理[編集]
名前の由来[編集]
かぼちゃは、ポルトガル人がカンボジアの産物として伝えたことから「カボチャ瓜」と呼ばれた。やがて「カボチャ」と呼ばれるようになった。