劉先

劉 先（りゅう せん、生没年不詳）は、中国の後漢末期の政治家。字は始宗（しそう）。甥に周不疑がいる。

生涯

荊州零陵郡の出身。『零陵先賢伝』によると劉先は博学で記憶力に優れ、老荘の学問を好んだという。

最初は劉表に仕えて別駕となり、曹操の下に使者として赴いたことがある。この際に許昌で曹操と面会したが、曹操が武威を誇示したため劉先は理路整然とその態度を非難して曹操は不機嫌になったがかと言って言い返すこともできず黙り込み、劉先を武陵郡太守に任命した。208年に劉表が死去し荊州が曹操の支配下になると曹操の部下となり、尚書に任命される。後に魏が藩国として成立すると尚書令に昇進した。

以後の動向は不明。

『三国志演義』でも登場している。劉表の死後、鄧義と共に荊州を守ろうとしたが曹操の強大な実力の前にかなわないと悟って降伏している。

参考文献

• 小出文彦 『三国志武将事典』（株式会社新紀元社。2014年12月）