今井公雄
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今井 公雄(いまい きみお、1939年[1] - 2017年9月19日[2])は、作家、新左翼活動家。革共同の古参活動家で、分裂後は中核派に所属。その後、作家に転身した[3]。
経歴[編集]
東京の郊外で育つ[4]。東京都立両国高等学校出身。東京都庁に勤務し、しばらくして早稲田大学第二文学部に入学。三年ほどで中退し、60年安保闘争の少し後に革共同に加盟。一貫して反戦派労働運動で活動した[5]。
1980年頃に文学をやるため中核派を離脱し、1980年11月に自伝的小説「序章」で群像新人長編小説賞を受賞した[5]。受賞後『朝日新聞』の取材に応じ、12月12日付の同紙に「〝自伝〟小説で受賞 「同世代の本当の姿を…」 不惑の転身 作家めざす中核派の幹部」という記事が掲載された[4]。この記事によれば、1980年3月に警視庁公安部が今井の部屋を捜索した際、「戻ってきてくれ。キミほどの活動家が、どうして去っていくのか。苦しいのは、みんな同じじゃないのか」という中核派幹部からの手紙が発見されたという[5]。革マル派は機関紙に「ブクロ派の古参官僚が転向小説家に」という記事を掲載した[5]。
1981年9月号の『群像』に発表した小説が組織の内情暴露に当たるとして、中核派から警告を受けたこともあるという[4]。1988年に新日本文学会に入会[6]。『新日本文学』常任編集委員を務めた[7]。学研の歴史雑誌『歴史群像』にも執筆した。
2017年9月19日、食道癌のため死去、享年78歳[2]。
著書[編集]
- 『序章』 講談社、1981年
分担執筆[編集]
- 新日本文学会編 『いま国家を超えて』 御茶の水書房、1991年