世界本店

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世界本店(せかいほんてん)は、かつて東京山谷に存在した酒屋兼立ち飲み屋。

概要[編集]

跡地は現在「セブンイレブン台東日本堤店」となっている。

明治通りと吉野通りが交差する台東区泪橋交差点の角に位置した立ち飲み屋。

日雇労働者で賑わい、焼酎の売り上げ日本一を達成、最盛期にはカップ酒だけで1日に700本も売れたという[1]山谷の名物的存在だった。国税庁法人番号公表サイトには「株式会社世界本店」が現在も登録されている[2]

歴史[編集]

創業年は不明だが、1958年(昭和33年)時点で既に酒屋として存在し[3]1972年(昭和47年)時点で既に立ち飲み屋をやっていた[4]
1980年(昭和55年)時点では酒の卸売りも立ち飲みもやっており、「山谷では「野田屋」と二分する都内でも知られた酒屋だった」という[5]
1992年(平成4年)2月にコンビニエンスストア・セブンイレブンのフランチャイズ店に転業した[1][6]。現在もこのセブンイレブンの扉には世界本店と書かれている。

脚注[編集]

  1. a b 泪橋のセブンイレブン休業へ 『エコノミーホテルほていや』ブログ(2014年2月24日)
  2. 株式会社世界本店の情報 国税庁法人番号公表サイト
  3. 『東京商工案内 1958年版』日本経済新聞社、1958年
  4. 全国社会福祉協議会機関誌『月刊福祉』第55巻
  5. 世界本店で働いた経験がある画家・宇野マサシの「続・僕の風景  ー 人と絵と放浪と ー」『矢作新報』(2010年12月10日)より。
  6. 平成6年の泪橋 once a year (公財)城北労働・福祉センター(2004年12月3日)

関連文献[編集]

  • 菅孝行編著『Xデーがやってくる!――危機の中の天皇制攻撃』柘植書房、1984年
  • 今川勲『現代棄民考――「山谷」はいかにして形成されたか』田畑書店、1987年
  • 宮下忠子『山谷曼陀羅』大修館書店、1995年
  • なぎら健壱『東京酒場漂流記』筑摩書房、1995年
  • 山岡強一『山谷――やられたらやりかえせ』現代企画室、1996年
  • 青木秀男『現代日本の都市下層――寄せ場と野宿者と外国人労働者』明石書店、2000年