メコスジ
メコスジは、ビキニ水着やショーツなどの女性器に直接接触する衣類が、女性の陰部に食い込み、それらの衣類の上から大陰唇と陰裂の凹凸が明瞭に視認できる状態（Camel Toe）、あるいはショーツ等の下着の内側に付く染みなどの汚れが筋状になっている状態を指す俗語（スラング）である。「オメコのスジ」に由来する。スパッツやガードルなど引き締まる力が強い下着などは特にメコスジが出来やすい。
名称の変遷[編集]
もともと正式名称は存在せず、性的な俗語として単に「食い込み」と呼ばれていた。また衣類の圧力で陰部が盛り上がることから「モリマン」という呼称も用いられたが、この用語は俗に上つきと呼ばれる性器の位置の浅い女性を示す言葉となり定着しなかった。衣類が食い込んで出来るものは谷間・凹凸であり、スジという名称はそれを包括するには多少の齟齬がある。しかし、他に適当な名称がないまま俗語として「マンスジ」あるいは単に「スジ」とも呼ばれていた。1980年代のアイドルブームの折りに、カメラ小僧と呼ばれるアマチュア写真愛好家によって撮られた、いわゆるパンチラ写真の頃は食い込み・マンスジ・スジと呼ばれることが多かった。
インターネットコミュニティ上で、愛好者たちにより俗称されるうちに、いくつかのアダルトゲーム、成人向け漫画などで用いられ始めた用語としての「スジメコ」「スジマン」という言葉（これはスジ状である陰裂そのものや女性器全般を指したり、未だ陰毛が発毛していなかったり、剃毛や脱毛等で陰毛が無いために筋状である女性器の様子を指す場合が多い）があるが、これも非常に狭い世界での用語である。スジメコの倒置として（あるいは逆）自然発生的に生まれた言葉であるが、「メコスジ」は、女性器の俗称である「オメコ」の「メコ」と、「筋」の合成語であり「マンスジ」も、同様に女性器俗称の「オマンコ」の「マン」と、「筋」を合成した語であるために性的な言葉とは認識されやすい。しかしこの言葉のみで「衣服の食い込みによって盛り上がった女性器」と理解できる層は限られている。
食い込みとしての場合[編集]
意図的な場合[編集]
雑誌・写真集などの写真表現物やビデオ・DVD・テレビ放送などの映像表現物で、演出者あるいは出演する女性自身が、性的な印象を強調するために故意に、下半身に着用する衣類を陰部に食い込ませる事があるとされる。近年着エロと称して、衣類を着用しながらのエロティシズム表現として用いられる傾向にある。
特にグラビアアイドルには、メコスジを自分のアピールポイントとしている者も多く見られる。例えば、高見美香は、メコスジを売りにしたアイドルという意味での「スジドル」の第一人者として名高い。また、那由多遥や、すほうれいこ等も極度にスジを強調したグラビア作品に多く出演している。
例えば、グラビアアイドルのよく着用する水着の場合、まず、着用者自身が、水着を着用する際に、通常必要な布面積を超えて余裕を持たせる。
そして、陰裂の位置に合わせて水着に縦状のしわをつくる。
その後、女性が足を開くなどして陰門を開き、水着の外側から陰門上を指でたどるなどして、水着を押して陰部に入りこませる。あるいは、足を開いて、水着の陰裂よりも上部分の布を上に引っ張り上げる場合もある。
起きやすい衣類[編集]
薄手の衣類で、運動の際に身につけるものが多い。
- 水着
- ブルマー
- レオタード
- フィットネスウェア
- アンダースコート
- ジーンズ
- チノ・パンツ
- 下着（水着やレオタードなどはそれぞれの専用下着）を穿いた上で上記の衣服を穿くことで、そうした食い込みが起きないようにしている。しかし激しい運動やサイズの未調整により偶発的に起きる場合がある。
- ショーツ
- 下着であるため、もともと見せる意図のない衣類のため薄く、食い込みやすい。気づかずに下着姿になった場合など非常に限られた状況でのみ露見する。
- 水着
- 競泳用水着・スクール水着・フィットネス水着を着用する場合に、メコスジが生じる事がある。例えば、海水浴場やプールにおいて、女性の水着がメコスジを形成している場合がある。これらは、女性が意図する事なくいつの間にか形成されたものである。
- あるいは、フィットネスクラブでは、女性はフィットネス水着を着用して、激しく有酸素運動をする。この動きの激しさに合わせて、水着が陰部に深く入り込む場合がある。
- 多くの女性はこれに気づいた場合、メコスジからスジのない状態に戻そうとする事が多い。これは、自らの陰部に衣類が食い込んでいる事が他の人に見られたりする事で、陰部の様子を間接的に見られる事を嫌う事による。陰部は、間接的に見られる場合にせよ、自らのプライベートな部分だからである。逆に、水着にメコスジがある様子を見て、気づいた男性や女性は、性的な印象を受ける。
- 下着
- ショーツ・女児ショーツを着用している場合、メコスジが生じる事がある。
- 例えば、かつて女児が学校教育機関などにおいて身体測定を受ける場合に、ショーツ姿になる場合が多かった。この時、女児が意図せずに女児ショーツにメコスジが形成される場合がある。又、医療機関における診察や、健康診断において、女性がショーツ姿になる場合がある。この時もメコスジが形成される場合がある。
- 体操服等の衣類
- ブルマー・レオタード等の体育授業や狭義の衣類を着用する場合も、メコスジが形成される場合がある。
- 例えば、かつて学校教育機関において体操用衣類として広く採用されていたブルマーは、女子児童・生徒が着用する場合、その内側に着用しているショーツと共に陰部に入り込み、メコスジを形成する事が多かった。この場合も、女子児童・生徒がブルマーのメコスジに気づいた場合、スジの無い状態にシワを戻そうとする場合が多い。これもやはり、陰部にメコスジがある様子を他人に見られる事がプライベートな部分を間接的に見られる事を嫌うためである。逆に、ブルマーなどにメコスジがある様子を見て、気づいた男児・男子生徒や女児・女子等は、性的な印象を受ける。その印象が強いために、性的に興奮したり、メコスジの様子を見ながら、あるいは思い出しながら性器を触ってマスターベーションする者もいる。
意図的でないメコスジの形成過程[編集]
- 衣類が小さい場合
- 水着等が小さい場合、メコスジが形成される場合がある。そもそもメコスジは衣類が陰部に入り込む事で形成されるが、着用衣類が小さい場合は陰部の内側に入り込みやすくなる。
- 伸縮性のある素材でできた衣類の場合
- 水着は大抵伸縮性に富んでいる。そのために、水着が陰部の内側に入り込みやすい場合がある。又、ショーツのゴムが強い場合も、陰部内側に入りやすい場合がある。
- 動きによって性器に入り込む場合
- 女性の動きによって、衣類の位置と、女性の身体や性器の位置が少しずつズレる事で、陰部に入り込む場合がある。
- 例えば、水着を着用した女性が、海岸付近で海に入っている時、顔が海水に濡れないように波の高さに合わせて飛ぶ場合がある。飛ぶ時には、両足で飛ぶにせよ片足にせよ、一度足に力を入れて地面を蹴り、飛び跳ねる。飛び跳ねた時点では、体を支えるものが無いために、力を抜いた状態にある。足に力を入れた状態と、力を抜いた状態では、女性器と水着の相対的位置は少し変わる。何故なら、足に力を入れると女性器は大抵閉じて、その分水着に必要とされる表面積は狭くて済むが、足に力を抜いた状態では女性器は力を入れた状態よりも広がっているので水着に必要とされる表面積が多く必要とされる。この表面積の差がしわを形成し、性器の開いた後に、このしわが入り込んで、性器が閉じる事になる。波は周期的に幾度も海岸に打ち寄せてくるために、女性は何度も飛び跳ねるため、徐々に陰部に水着が入り込む事になり、メコスジを形成するのである。
- フィットネスやエアロビクスでも、周期的に足に力を入れる状態と、力を抜く状態を繰り返す場合がある。この場合も、海岸で波に合わせて飛び跳ねる場合と同様に、陰部に水着が入り込む事になる。
- 又、ブルマーを着用した女児や女子生徒も、足に力を入れたり抜いたりする事を繰り返すと、ブルマーやその内側のショーツが、女児等の陰部に入り込む事になる。例えば、ブルマーを着用した状態で、直立したり座ったりする事を繰り返す場合がある。ブルマーは収縮性に富んでいる事が多いので、ますます陰部に入り込みやすくなる。
染みとしての場合[編集]
詳細は「汚損愛好症」を参照
「メコスジ」という表現は、ショーツ等の下着の内側に付く染みなどの汚れが筋状になっている事を指す場合もある。着用済みのショーツなどの下着や水着の、いわゆるクロッチ（股布）部分には、着用者女性の愛液や、経血（月経による生理的出血）・おりものなどの膣からの排出物や、尿、恥垢が付着する場合がある。これらは、外性器が全体として縦状のヒダを形成している事から、この性器の形に合わせて縦状に染みや垢が残る場合がある。この舟型の汚れの呼称としても用いられることがある。
性的嗜好との関連[編集]
プライベートゾーンの一部が衣類越しに露出し、性器の形が強調されるために、これに対して性的関心を持つことは一般的でありフェティシズムやパラフィリアには分類されない。性器や性器の汚れは直接的に性行為を連想させるために、性的逸脱の範疇に入るものではない。ただ、衣類によって強調された性器にしか興味が持てず、通常の性行為に発展しない場合はフェティシズム的服装倒錯症テンプレート:Broken anchor（Fetishistic transvestism）に分類される性的倒錯と言える。着用済み衣類の汚れに強い性的興奮を持つ場合は、汚損愛好症（Mysophilia）の可能性がある。