マボロシハマグリ

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ツキヨノハマグリ
分類
動物界 Animalia
軟体動物門 Mollusca
二枚貝綱 Bivalvia
亜綱異歯亜綱 Heterodonta
マルスダレガイ科 Veneridae
亜科Callocardiinae
Pitar
マボロシハマグリ P. lupanaria
名称
学名Pitar lupanaria (Lesson, 1830)
和名マボロシハマグリ
英名spiny venus
保全状況
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マボロシハマグリPitar lupanaria, : spiny venus, prostitute venus[1][2])は、マルスダレガイ科の二枚貝。メキシコ西岸からペルーにかけて分布。産地では普通種[3]

形態[編集]

殻長5センチ[1]。殻は丸みを帯びた三角形でやや厚い。殻の膨らみは大きい。殻表には幅の広い輪肋がある。輪肋は殻の前方ではより強く、殻の後端には長短さまざまの棘状の突起が2列の放射状に生える[2]ツキヨノハマグリに比べ、突起が長い場合が多い[4]。なお、このような突起を持つハマグリは本種とツキヨノハマグリだけである[4]

殻の表面はクリーム色がかった白色ないし薄いピンク。棘状の突起の付け根には紫色の斑点がある。内側は白色[2]

生態[編集]

潮間帯から水深5メートルの砂泥底に潜って生活する濾過摂食者である[3]。棘状の突起を上にして埋まっているが、捕食者に対する防衛手段となっている可能性がある。小さな個体は長い突起を持っていることも多いが、大きくなるとたいていの場合突起が折れている[3]

出典[編集]

  1. a b ダンス 1994, p. 361.
  2. a b c ハラセウィッチetモレゾーン 2017, p. 132.
  3. a b c Delsing 2023.
  4. a b ダンス 1994, p. 240.

参考文献[編集]

  • M. G. ハラセウィッチ、ファビオ・モレゾーン 『世界の貝 大図鑑:形態・生態・分布』 平野弥生訳、柊風舎、2017年2月1日、第1刷、132頁。ISBN 978-4-86498-043-2
  • R. T. アボット、S. P. ダンス 『世界海産貝類大図鑑』 渡部忠重, 奥谷喬司(監訳)、平凡社、1985年3月8日。ISBN 4-582-51811-7
  • ピーター・ダンス 『貝の写真図鑑』 余田正, 伊東志津子、小川数也(監修)、長原渓子, 清水洋子, 蔦森樹訳、日本ヴォーク社、1994年10月1日、第1刷。ISBN 4-529-02419-9
  • Jan Delsing. “Hysteroconcha lupanaria (Lesson, 1831)”. BioLib. 2023年1月18日確認。