ボツリヌス菌
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ボツリヌス菌(ボツリヌスきん)とは、土壌中や海底といった酸素の少ない場所に住む嫌気性細菌である。ハムやソーセージに多く見られることから、ラテン語で「ソーセージ」という意味の「ボツリヌス」からその名が取られた。この菌が作り出すボツリヌス毒素(ボツリヌストキシン)はボツリヌス症の原因となる。
概要[編集]
土壌中や海底といった酸素の少ない場所に住む嫌気性細菌である。
ボツリヌス症の症状[編集]
- 嘔吐
- 視力障害
- しわがれ声
- 呼吸困難
毒性の強さ[編集]
ボツリヌス菌の毒性成分を「ボツリヌストキシン」と言う。これは破傷風菌と並ぶほどの猛毒であるが、この細菌の恐ろしさは他の食中毒の症状には見られないものである。筋肉をすっかり麻痺させ、症状が重くなるにつれて立ち上がろうと思っても思うようにはいかないほど重症となり、そして呼吸困難となって窒息死してしまうのである。
人間の場合、このボツリヌストキシンの致死量はたったの0.00005ミリグラムである。ただし、伝染性は無いため、感染することは無い。
対策[編集]
ボツリヌス菌の発生源となる食品として自家製の飯寿司があり、それを食べないのが良い。また、ボツリヌス菌とその発生する毒素は熱に弱い。そのため煮沸による殺菌は非常に有効である。ただし、芽胞は熱に強く、火を通した後はすぐに食べなければならない。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- ボツリヌス菌 - 東京都福祉保健局
- 横浜市衛生研究所:ボツリヌス症について
- 横浜市衛生研究所:米国におけるボツリヌス菌による食中毒の事例
- 中村信一、ボツリヌス菌の疫学 日本食品微生物学会雑誌 Vol.23 (2006) No.1 P1-5,