ビオトープ

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'ビオトープとは、「生命の」(bio-)と「場所」(topos)[1]の合成語で、「生命の場所」「(人工的に造成された)局所生態系」をいう。これを言うと「それじゃあ、糠床もビオトープか?」という話にもなるが、「然り」である。

概要[編集]

だいたい庭に穴を掘って池を作り、適当に木でも植えて放っておけばビオトープである。調和水槽もビオトープの一種ではあるが、それなりに手がかかったりするのであまりビオトープさしくない。庭に穴を掘るのは温度変化を抑えるため、水を溜めるのは乾燥を防ぐため、木を植えるのは日照調整などが目的である。広大なビオトープとしては明治神宮の森などがある。
プランター(鉢でもいい。総じてコンテナという)に園芸用の土を入れて放ったらかしておけば、それだけでビオトープになる。なにしろ塀の隙間だってビオトープ(ハコネシダやクサソテツなんかが生える)になるのだから。ただし、この方法だとかなり気の長い話になるので種を播いたりしたくなるが、せいぜいどこかから土を持ってきたり枯葉をちょっと足すくらいにしておこう。「見てて面白いか?」というのはあるかもしれないが、けっこう外来雑草が生えたりするので、それだけ駆除しておけばいろいとと楽しめる。ただしシュロとかビワとかはさっさと抜こう。邪魔だからだ。顕微鏡があれば土を観察するといろんな微生物が見られる。シェルター(割れた鉢など)を置いてもいい。そのうちにどっかからお客様(コオロギとかジグモとか)がいらっしゃったりする。スミレの種でもちょっと採ってきてきて撒くとアリは来るわツマグロヒョウモンは来るわ、それを狙ってアシナガバチは来るわシジュウカラは来るわとだんだん賑やかなことになる。ただし人目(あるいは人通り)があると特定外来生物のオオキンケイギクの種を播いたりする奴とかがいたりするから困ったものである。
都会人に限らず田舎の人でも自然が嫌いな人は多い。「茶色い土の上に草が生えていて綺麗な花が咲いている」のが理想だと考える人は多い。韓国出身の呉善花さんは元キリスト教徒であったため、来日当初は神社の森は不気味で忌まわしいものであったという。ところが日本教に鞍替えして日本に帰化したらイメージが変わったという。日本の農家さんでも雑草を嫌う人は多く、木村秋則のような方は珍しい。

実体験[編集]

「庭にプラスチック製の池を埋め込んでいたが、これをビオトープとすると、金魚を入れてたが巨大になり、虫が大量に落ちてきて落ち葉も落ちてきて水は濁ってヘドロ状態に。あちこちから生物を入れてきたが金魚以外は全滅した。自然発生したのはアメンボとアブの幼虫のみだった。普通に庭に穴を掘って水をためても泥水になるのが落ちである。まず池の水漏れを何とかしないとな。」という体験談があったりするが、近所の鰻屋から奈良漬用のプラスチック桶を貰ってきて大磯(観賞魚用の底砂の一種。たまたま家に古いのがあった)を入れて水を入れてアサザを植えたら水面いっぱいに広がってしまった。当初の目論見では水がこなれたあたりで茶碗でも育てようと思っていたのだが。

脚注[編集]

  1. 「トポロジー(位相幾何学)」「アトピー(その場にそぐわない)」

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 福岡正信『自然農法 ― わら一本の革命』
  • 『奇跡のリンゴ ― 「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録』 (幻冬舎文庫、2011)