調和水槽

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調和水槽(ちょうわすいそう)とは、生態学者のコンラート・ローレンツが、著書『ソロモンの指環』で提唱した「バランスト・アクアリウム」の訳語である。

概要[編集]

ローレンツの『ソロモンの指輪』のうちの一章が中学校の国語教科書にとりあげられたことから有名になった。
いわゆる「生態系」を「切りとった」ものである点で、ビオトープと関連する。
水槽の容量が大きい方が管理が楽だが、中型水槽(「サンジャク(三尺)」と呼ばれる 90 センチ水槽以上をいう)だと「サイズが大きすぎていかがなものか」ということで「小型水槽」のうち最大とされる[1]60センチ水槽[2]を用いることが多い。

理論[編集]

空気に接している表面積から、その生態系を維持できる上限が決まる。光量によって代謝の量が決まる。その範囲内で生態系を維持するのが調和水槽である。もっとも忌むべきものは「魚の入れすぎ」であり、充分な光量と水草において管理するのが上とされる。赤ヒレとビーシュリンプの組合せはある意味定番である。
サーモスタットあまり好かれないが、都市部では季節ごとの変動が激しいため、冬季の水草枯れの防止のため、しばしば用いられることがある。

参考文献[編集]

  • コンラート・ローレンツ『ソロモンの指環 ― 動物行動学入門 』(ハヤカワ文庫NF)

脚注[編集]

  1. 75センチ水槽はそれほど一般的ではない。
  2. 通称を「ニシャク(二尺)」という。