パンジャンドラム
パンジャンドラムとはイギリスが開発していた、自走式爆雷のような何かである。開発者は「渚にて」を執筆したネビル・シュート。 紅茶をキメすぎた英国面の代表格と名高い逸品である。
概要[編集]
第二次世界大戦中、大西洋の壁といわれたノルマンディー海岸の攻略が開発のきっかけとされる。二つの車輪を軸で繋ぎ、軸には爆薬が仕込まれている。これを上陸船からロケットにより自走させ、敵陣のコンクリート壁を破壊するのが目的であった。 ミシンのボビンを巨大化したような、大型のケーブルドラムのような見た目をしており、残存写真が白黒写真がほとんどであることから異様な雰囲気を醸し出している。
構造[編集]
ロケットにより自走するものの、その推進力を利用して自走するわけではない。なんと車輪の回転方向に沿って車輪に直付けされており、あくまで車輪を回転させるためだけに使用されていた。そのため車輪が摩擦力を発揮できない場所では空転することも多く、転倒や制御不能になるなどの致命的な欠陥に繋がっている。
なお、自走する兵器でありながらジャイロスコープのような姿勢制御装置や方向などを制御する装置は一切組み込まれていない。制御が全くできない自走式爆弾といえば恐ろしさがわかるだろうか。
開発経緯[編集]
前述のようにノルマンディー要塞を攻略するための兵器であるとされているが、近年ではその攻略のための陽動目的で開発されたともいわれている。これはフォーティテュード作戦といわれ、パ=ド=カレー沿岸を攻撃するとドイツ側に思わせ、ノルマンディーの兵力を削ごうとしたものである。実際、パンジャンドラムの試験は一般市民のいる海水浴場で行われたとされ、当然この奇妙な兵器は注目を集めたとされる。そのため、わざと目立つような見た目であればよく、実用化をする意図がないダミーの計画だったとする説が有力視されている。
しかし、そんなダミーの兵器のわりに試行錯誤(ロケットモーターの増設や落下防止、本体の大型化や安定性の向上など)を繰り返し、改良をし続けるのも疑問が残るものである。しかも戦車の上陸を助けるカーペットを展開するバリエーションも試作されており、やはり本気で開発していた可能性は大きい。
評価[編集]
その奇妙な見た目、性能、戦果から珍兵器とされていたが、珍兵器故に興味を惹かれるものが後を絶たず、ゲーム内における再現や小型サイズで遠隔操作できるパンジャンドラム(当然爆薬は無し)を自作してしまう人も出現するほどである。また、物理演算を利用したクラフトゲームであるBesiegeでパンジャンドラム縛りを敢行するVOICEROID実況動画がニコニコ動画で人気を博し、シリーズ終了後は参加者を募ってパンジャンドラム最凶速を競うP1グランプリが不定期に開催されている。なお、優勝者には主催からマーマイトが贈呈される。視聴の際には紅茶とスコーンをお供にどうぞ。
ゲーム[編集]
- BF1942 mod「Forgotten Hope Secret Weapon」にて登場。中に乗って操縦することが可能。しかし、すぐ横転して自爆するなり味方を轢いて自爆するなり自爆するなりで操縦は不可能と言ってもよい。