ガロ (雑誌)

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

ガロは、かつて存在した青年向け劇画誌である。

概要[編集]

貸本出版社三洋堂を経営していた長井勝一が結核療養中の1962年に青林堂を設立し、療養から復帰した1964年に漫画雑誌『ガロ』を創刊した。元々は白土三平の「カムイ伝」の発表媒体という性格を持つ。しかし、それだけでは誌面が埋まらないため、新人作家の積極的な起用を行ってきた。創刊時、後年ほど売れっ子ではなかった水木しげるも漫画を提供し、「大手出版社にない自由さが魅力」とある程度売れてからも寄稿を続けた。
なお、当初から原稿料は薄価で全く出ないこともあったが、それでも幾多の才能のある新人作家の投稿により誌面をつないできた。掲載された漫画家は「ガロ系」と呼ばれた。

たびたび部数減に襲われるものの、「面白主義」の導入や「サブカルチャー」との合体、人気読者欄「4コマガロ」のけん引により盛り返しを見せていたが、長井の死後の1997年、青林堂を傘下に入れた会社[注 1]の姿勢に不満な編集部の分裂騒動があり休刊。長井派の編集者は一斉独立して青林工藝舎を立ち上げ、翌年、ガロの系譜を受け継ぐ漫画誌『アックス』を創刊した。一方、青林堂の『ガロ』も98年1月に復活するが、9月に休刊の憂き目にあう。2000年に再復活するも、2002年に終了する。

主な漫画家[編集]

ドラマ[編集]

[編集]

  1. 株式会社ツァイト。いわゆるIT企業で当時は先取りし過ぎ感のあったデジタルブック刊行に踏み切り、これが守旧的な長井派の怒りを買った。そのあおりでツァイトは1997年に倒産。青林堂は別の経営者が引き継いだ。

参考文献[編集]