カリスマ
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カリスマとは、その人間の超人的な資質、能力のことをいう。ギリシャ語で「神からの賜りもの」を意味する。マックス・ウェーバーは「非日常的な天与の資質」と評しており、その資質を持つある個人への人格的な帰依と信頼に基づく支配を「カリスマ的支配」と呼んでいる。具体的に言うと、預言者や人民投票で選ばれた支配者、デマゴーク(扇動家)らの行なう支配を挙げている。家父長による「伝統的支配」、合理的で客観的な権限に基づく「合法性による支配」と並ぶ支配類型の一つに数えられている。
カリスマという言葉のルーツはギリシャ神話の美と優雅の女神「カリス(Charis)」は、愛と美の女神アフロディテに付き従う女神らで、ルネサンスの画家・ボッティチェリの傑作「春」の中にも描きこまれている。やがてカリスの名から奇跡や救済を行う神がかりの能力をカリスのようだとして、カリスマというようになったという。
カリスマ支配は「超人的な人間が能力的に支配している」といえるもので、逆を言えば超人的な個人に依存しきっているに過ぎない。日本で言うならば織田信長などがそれで、信長の死で一気に織田政権が崩壊したのは信長の個人的なカリスマ支配が崩壊したからである。