鬼舞
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鬼舞(きまい)とは、千葉県山武郡横芝光町虫生の広済寺に伝わる国指定の重要無形民俗文化財である。鬼来迎(きらいごう)とも言われている。
概要[編集]
鎌倉時代初期に諸国を行脚していた石屋という僧侶が、虫生の里に立ち寄った際に、当時の領主である椎名連高(安芸守)の娘・妙西信女が地獄で苦しんでいるのを神通力で見つけたとされ、建久7年(1196年)に連高に娘の菩提を弔うように進言し、それを受けた連高が石屋を開山として一宇を建立したのが広済寺の開基と言われている。ちなみにこの寺に伝わる鬼舞はこの由来を劇化したものと伝わっている。
毎年8月16日に広済寺で盆狂言として演じられる。劇は仮面を付けた黙劇が主で、7段で構成されている。
構成[編集]
- 大序 - 舞台を清める塩撒きから始まり、閻魔大王や鬼の前で、亡者が生前の罪を判ぜられる。
- 和尚道行 - 和尚が辻堂で、鬼に責められている妙西という娘を見つける。
- 墓参 - 墓参りに来た妙西の両親が和尚に会い、自分の屋敷に案内する。
- 和尚物語 - 両親は和尚から妙西の話を聞き、供養のために堂宇を建立しようとする。
- 賽の河原 - 賽の河原で石積みをしている子ども達をいじめる鬼どもから、地蔵菩薩が子供らを救う。
- 釜入 - 地獄で鬼たちが罪人を責めつける。
- 死出の旅 - 地獄の山で苦しむ亡者たちを、観音菩薩が慈悲で成仏させる。