養老鉄道7700系電車
養老鉄道7700系電車(ようろうてつどう7700けいでんしゃ)は、養老鉄道にて運用される、旧東急7700系電車の譲受車両のこと。
登場の経緯[編集]
養老鉄道養老線では老朽化の進む元近鉄車両(以下、600系列)の代替車両を模索していた一方、東急多摩川線系統では旧7000系時代から数えて車齢50年を優に超えた7700系の置き換えを進めていた。
ここで、養老鉄道の輸送力は18m級の中型車で十分に足りると判断されたことや、養老鉄道の変電所自体がユニット方式の運用に対応していないこと、および7700系自体も足回りは昭和末期に更新されており確実に使用に耐えうる状態であったことから、同時期に置き換えの進行していた8500系を改造するよりも7700系を投入したほうが得策と判断されたため、本系列が登場した。
構造[編集]
ほぼ東急7700系を踏襲しており、18m級3ドアオールステンレス車体にGTOサイリスタのVVVFもそのままであるが、スカートが設置されている他、帯色も一部が緑ベースのものに変更された。一部は2両編成に短縮されている。ドアチャイムは持たない。
かつては変電所容量の関係で3両編成運用時に2両ある電動車のうち片方のみを常時カットし、定期的に切り替えて1M2T編成で運用していたが2023年現在は、走行音より2M1Tに戻されているものとみられる。
増備と運用[編集]
2019年4月27日より運用を開始し、翌年までに3連、2連各3本の計15両が出揃い、610系・625系全車と620系1本を置き換えた。
養老線の半分の運用を担い、更には今後30年以上使用予定とされているため、引退時には東急時代から数えると90年近くに達していることになるが、それほど持つのかという意見も絶えず、この使用計画自体が後継車導入で流れる可能性もあり、今後が注目される。
近い世代の車両[編集]
関連項目[編集]
- 長寿車両
- 十和田観光電鉄7700系電車 - 同様に東急7700系電車を譲受したものだが、2012年に十和田観光電鉄が廃止になった際は、引き取り手が誰も現れることなく即刻全車廃車解体となった。